Twitterのビッグデータ戦略 ツイート分析で新ビジネスを生む
気の向くままにつぶやいて、さまざまな人とつながることができるTwitter。多くの人の楽しみや情報収集に使われると同時に、ビジネスの世界でも今や欠かせないデータの宝庫でもある。ビッグデータの活用が生む新たなビジネスチャンスの今と未来とは。
Twitterユーザー大国・日本
長年、「データ」を扱う仕事でキャリアを築いてきた笹本裕氏は、「現代は、どんな事業にもデータとテクノロジーが不可欠な時代」だと話す。
ジャック・ドーシーが仲間と共に米国で創業し、2006年3月21日に「最初のつぶやき」を発したTwitterは「創業して10年は、Twitterとは何か、自分たち自身がまったく定義せずにやってきました。ようやく3年前に、Twitter とは、『今起きていることを最も早く人々に知らせるサービスである』として、 『Twitter. It's what's happening.』と定義しています」
日本国内で、ログインして利用するユーザーは年間4500万人。これに、Yahoo!検索などでTwitterを閲覧するネットユーザーを含めれば、日本は、人口比率では世界最大のTwitterユーザー数を持つ。「広告収入や、データビジネスの収入を合わせると、第三四半期決算では、日本の収益が前年同期比44%、130百万ドルと好調。利用者も最大ですが、ビジネスとしても米国以外では世界最大です」
他のSNSとTwitterとの違いは、「まずは140文字の制限があることで、より短時間で何かを発信してもらえること。そして一般的なSNSの、どちらかというと『僕の/私の充実した日々を見て(Look at me)』という自己顕示的な使い方に対し、Twitterは、『この瞬間に起きていることを見てほしい(Look at this)』という使い方。若い世代は積極的にツイートしますが、年齢が上がるにつれて情報収集が目的となり、リアルタイムの情報を取りにくる場所、としてご理解いただいています」。数年前、エジプトで起こったデモを報道したアメリカのCNNは、Twitterから提供されたデータを色で可視化して映し出すヒートマップにおいて、エジプトのツイート数の急増をキャッチしてデモを把握、いち早い報道につなげたという。大規模な社会変動を含め、世界で何が起きているのか、リアルタイムで知るために最も適しているのがTwitterではないか、と笹本氏は話す。
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