日本旅行が宇宙ベンチャーを支援 ロケット打ち上げのツアー開催

民間ベンチャーが北海道・大樹町で計画するロケット打ち上げを、日本旅行が旅行ツアーで応援。宇宙飛行士の支援や、打ち上げ応援ツアーで培った経験を、ベンチャーとのコラボでも生かす。「宇宙旅行」という将来の目標を見据え、星空や宇宙に関心のある人を増やす旅行を企画していく。

中島修 日本旅行 営業企画本部 企画・開発部 国内旅行チーム

日本旅行は、ロケット製造・打ち上げベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道広尾郡大樹町)と、2018年3月30日に業務提携契約を締結した。契約に基づき、まずは4月28日にインターステラが予定しているMOMOロケット2号機の打ち上げを、打ち上げ見学特設会場から見学するツアーを、日本旅行が販売する。

インターステラは、小型衛星の打ち上げが可能なロケットを低コストで開発することを目指して設立された企業。創業者は堀江貴文氏だ。同社初の商業用観測ロケットMOMOは、2017年7月に1回目の打ち上げを行い、機体の破損から中途でエンジンを停止させたものの、高度20kmまでに達した。4月28日の2回目の打ち上げでは、地上からの高度100km、宇宙空間と地球大気圏の境界線までの到達を目標としている。

ベンチャー企業にとっては、歴史の長い事業会社が持つ様々な経営資源は魅力的だ。「今回のお話は、インターステラからの提案で実現したものです」と、日本旅行営業企画本部 企画・開発部国内旅行チームの中島修氏は話す。今回の連携で決め手になった、日本旅行の経営資源は、宇宙開発に関連する各種のツアーを催行してきた実績だ。

MOMO2号機の打ち上げを特設会場「SKY-HILLS」から見学する申し込みサイトを設置

打ち上げツアーの経験を生かす

同社は1990年代から、スペースシャトルに搭乗する日本人宇宙飛行士のサポートを担当していた。そこで得られた宇宙航空研究開発機構(JAXA)や米航空宇宙局(NASA)、宇宙関連企業との交流は、各種の科学教育プログラムや、ツアーに生かされている。

2015年には、航空宇宙関連のツアーをまとめて「sola旅クラブ」のブランド名で販売を開始した。「sola旅クラブ」では、種子島宇宙センターでのロケット打ち上げを応援するツアーや、米国のケネディ宇宙センターを見学するツアーなどを実施。この分野に特化した知見を蓄積している。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り68%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。