移住者が「起業の島」の活力に ジャムから始まった地域再生
都会からの移住者が周防大島に立ち上げたジャム専門店「瀬戸内ジャムズガーデン」。創業から15年、現在では全国にファンを抱える人気店へと成長した。「ジャムで地域を再生する」、その思いは地域住民の心をも動かし、島の未来を大きく変える起点となっている。
山口県の東南部に位置し、瀬戸内海に浮かぶ周防大島は、かつて高齢化率日本一と言われ、深刻な過疎化問題を抱えていた。しかし、現在は若い移住者による起業が相次ぎ、「起業の島」として全国から注目される存在になっている。
その起点の1つになったのが、都会から移住した松嶋夫婦が創業し、今では県内外から多くの人々が訪れる手づくりジャム専門店「瀬戸内ジャムズガーデン」だ。
ジャムの奥深さに可能性を見た
瀬戸内ジャムズガーデンの代表、松嶋匡史氏は新婚旅行で訪れたフランスでジャムに出会った。以前の職場である電力会社に在籍時、2年間ほどベンチャー企業に派遣された松嶋氏は、そこで起業の面白さを感じていた。「いつかは自分で事業を」と考えていた矢先のフランスだった。
「日本でのジャムの認識はパンのお供。しかし、フランスのジャム専門店では『デザート』として多様に扱われていました。ジャムの奥深さに大きな可能性を感じて、日本でもそうしたジャムの食文化を築きたいと思ったんです」
帰国後は、電力会社に勤める傍らでジャムづくりに没頭。休日は各地のジャム製造者を訪れて学び、研究を重ねた。
全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。
-
記事本文残り73%
月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!
初月無料トライアル!
- 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
- バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
- フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。