再エネ100%で快適な生活 世界を変える新技術、沖縄で育む

沖縄科学技術大学院大学(OIST)において、北野宏明教授が実証実験を進める「サステナブル・リビング・アーキテクチャ」は、暮らしのあり方を一変させるインパクトを持つ。実証実験の狙い、産学連携の戦略について、北野教授に話を聞いた。

北野 宏明(沖縄科学技術大学院大学(OIST)教授)

ーーー北野教授は多彩な領域で活動されていますが、沖縄科学技術大学院大学(OIST)では、どういった研究に力を入れているのですか。

北野 OISTの理念は、世界トップレベルの教育研究機関になること、そして沖縄の振興に貢献することです。これを達成するために、OISTでは、生命科学から物理学や化学まで広範な研究が行われています。

その中で、我々の研究ユニットが産業育成を視野に入れつつ、沖縄の地理的・気候的条件を活かせる研究分野として選んだのが、サステナブル・リビング・アーキテクチャ(SLA)というテーマです。その最初の着手点が、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)との共同研究として立ち上げた電力の地産地消を目指す「オープンエネルギーシステム」です。

具体的には、OIST内にある住宅19戸の屋根にソーラーパネルを取り付け、各戸には電力需給管理システムも設置。消費者自らが、生産者としてエネルギーを供給するネットワークを築きました。各家庭の発電量、消費量、蓄電量はリアルタイムで管理され、足らないところへは地域内で融通する仕組みを実現しています。

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