会社の遺伝子と自他の強みで創る新事業
三共、第一、藤沢、山之内の4社が統合して誕生した第一三共ヘルスケアは、設立から10年を迎えた。第一三共グループの中でBtoCを担う企業として、病気の予防、未病対策、セルフメディケーション等の切り口から、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献する。
聞き手:田中里沙(事業構想大学院大学 学長/宣伝会議 取締役)

西井 良樹(第一三共ヘルスケア 代表取締役社長)
強みを軸にカテゴリーを拡大
---第一三共ヘルスケアには統合した4社の資源と歴史が参集して、多数のブランドが存在します。
西井 第一三共グループは、世界に通用するイノベーティブな医療用医薬品、社会保障費の効率的利用を担うジェネリック医薬品、予防医学に貢献するワクチン、そしてヘルスケア事業を通じて、一人の人の多様な健康ニーズに対応しようという方針です。
当社は、グループ内で唯一のBtoC会社であり、守備範囲も広い。セルフメディケーション、予防未病、クオリティ・オブ・ライフ改善に注力しています。OTC医薬品(一般用医薬品)を多数保有していますので、消費者の方々と直接の接点も多く、広告等を通じて商品特性や効能を理解いただけるよう取り組んでいます。
---既存ブランドの価値向上に加えて、新事業開発も重視されていると思います。新事業への取り組みを具体的に教えていただけますか。
西井 ヒトとカネは限られますので、10年をかけてカテゴリー・ブランドの選択と集中を続けてきました。代表的なものに、機能性スキンケアの「ミノン」、そして高付加価値オーラルケア「クリーンデンタル」があります。
2009年には薬事法の改正があり、OTC医薬品のうち、第1類医薬品は薬剤師のいる薬局・ドラッグストアでのみ販売できることになりました。当然、販売機会が減ります。
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