チームラボ・猪子代表が語る アートと起業、経済の関係

自らの理想とする世界があり、新しい産業をつくる人にとって、アートは重要――。国内外でデジタルアート作品を発表し、世界から注目されているチームラボの代表、猪子寿之氏が、自身の起業体験や、日本におけるアート、イノベーションの課題を語る。

猪子 寿之(チームラボ 代表)

チームラボは、数々のデジタルアート作品をつくり、国内外でアート展を開催しています。会社全体としては、3割がアートで、7割がクライアントからオファーされて、ソリューションを開発・提供する事業。アートのほうは、自分たちがつくりたいものをつくる。だから、その費用は自分たちで回収しなければなりません。

2001年、大学卒業時にチームラボを設立しましたが、先にソリューションの会社として認知され、アートの領域では、なかなか認められませんでした。

転機となったのは、世界への進出です。2010年頃、村上隆さんから「新しいものは日本で評価されないから、世界に出たほうが良い」と言われた。そして2011年春、村上さんが所有していた台北のギャラリーでアート展を行うことができた。そこから、海外の人の目に留まるようになりました。

また、国内では、長らく自分たちの作品を展示する機会に恵まれませんでしたが、その状況を、自ら興行主になり、作家として自分たちを呼ぶという方法を編み出すことで打開しました。自分たちでチケット収入を得るという戦略にシフトしたんです。そこから、アートが経済的にも回るようになりました。

「DMM.プラネッツ」で展示された「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング- Infinity」。無限に広がる水面には鯉が泳いでおり、人々は水の中に入り、歩くことができる。そして、鯉は人々にぶつかると、花となって散っていく

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