2017年6月号
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観光地マーケティング計画作成法

客観的な観光戦略には、ビッグデータの導入がカギ

清水 哲夫(首都大学東京 教授)

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経験則に著しく依存した観光戦略から脱却するには、どうしたらよいのか。数値データに基づく分析は有効だが、その性質を正確に捉えた適切な運用こそ、地域に根差し、人とお金の循環する観光地づくりにつながるのである。

清水氏の所属する首都大・観光科学域は、理工学のアプローチで観光を研究する国内では異色の組織で、科学的な政策・施策立案に貢献する人材育成に取り組んでいる。清水氏は観光系学術組織では十分に取り組まれていない統計解析・ビッグデータ分析の研究教育を行うほか、アジアから留学生を受け入れ、当地の交通インフラ整備に貢献できる人材を育成している。

清水 哲夫(首都大学東京 教授)

観光ビッグデータの本当の意味

今日、従来の統計では収集できない顧客データへの期待が高まっている。ビッグデータはこうした期待の一部を満たすものだが、必ずしも万能ではない。観光で知りたいデータは大きく (1)産業活動、(2)周遊行動、(3)消費行動、(4)評価の四種類である。最近はモバイル端末のGPSを基にした位置情報データがよく用いられているが、それだけでは行動の要因を理解することは難しい。研究者としては「カード決済データ」を利用できれば理想的なのだが、一般にデータ入手が難しい。また決済システム自体が津々浦々に普及しておらず、決済にカードを利用するか否かは国籍差も大きく、アジアからの訪客の間ではまだ十分に浸透していない。SNSは評価情報の宝庫だが、投稿してくれる観光客にはまだ偏りがあるだろう。

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