地方創生のカギは信用金庫の「ビジネスデザイン」力

地方自治体、各地の信用金庫、企業とデザイナーの連携で、ビジネスデザインの視点で地域活性化を目指す「地方創生 地域づくりデザインプロジェクト」。信用金庫がプロジェクトのハブになることで、新しい価値が生まれている。

信用金庫をハブに地域内外の専門家が連携

地方創生の取り組みが始まって早4年。これまでの動きを振り返ると、「産官学金労言」の連携が叫ばれつつも、地域内で「金」の力がうまく機能しないケースが散見される。そうしたなか、地域金融機関として地域内で果たすその役割に期待が寄せられているのが信用金庫だ。

地域資源を商品やサービスに磨き上げ、地域の外に発信し、外貨を稼ぎ雇用をつくるというプロセスを、地方自治体と地元企業のみで実行した場合、資金調達面やデザイン、販路拡大等のビジネス展開において課題があった。他方、信用金庫にとってまちの存亡は自らの存亡でもあり、地域活性化は喫緊の課題となっている。

信用金庫をハブに多様なプレイヤーが連携し、まちの「稼ぐ力」を向上させたプロジェクトとして、注目を浴びているのが『地方創生 地域づくりデザインプロジェクト』だ。その第一弾として、岩手県西和賀町で2015年6月からスタートした『ユキノチカラ』プロジェクトは、西和賀町の事業者と県内のデザイナー、地元の信用金庫である北上信用金庫が連携し、地域資源を活用した魅力ある商品・サービスをつくり、情報発信や人材育成なども進めている。

金融・経営面からサポートするのは、信用金庫のセントラルバンク・信金中央金庫と北上信用金庫だ。地域におけるプロジェクトの可能性のリサーチ、地方行政との政策連携、対象企業の資金調達と販路開拓支援などを両者が担う。

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