「支える」地域医療への転換 多職種連携の地域包括ケア

超高齢社会になり、特にベッドタウンとなっている大都市周辺の衛星都市では、団塊世代が75歳を迎える2025年までに、一気に集団的な高齢化が起こることが予測される。大都市とその周辺地域で必要とされる健康・医療のイノベーションとは何か。

地域社会で支えるケアモデル

超高齢社会の一つの節目となるのが2025年。65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、4割が一人暮らし、3割強が夫婦2人、他世代との同居が約3割となる見込みだ。約3割の同居組も60歳の娘が90歳の母親と同居するというような高齢者の世帯となる。

東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授は「このような時代に、『元気な世代が介護する』ケアモデルは通用しない。『高齢者本人が元気で自立し、もし弱っても地域社会で支え続ける』ケアシステムが必要となる」と話す。

辻 哲夫(東京大学 高齢社会総合研究機構 特任教授)

これまでは、元気でなければ病気と見なされ、病気になれば病院へ、が常識だった。しかし今後は、年をとったら病気がちでも自分の住まいで生活し続けるシステムへの転換が求められている。それが、日常生活圏域(30分以内に駆け付けられる圏域)を想定した「地域包括ケア」のシステムである。

「このシステムには5つポイントがあります。自分の慣れ親しんだ『住まい』に暮らし、できる限り介護状態の『予防』を推進する。そして一人暮らしが困難になれば、見守りや食事のサービスなど『生活支援』があり、必要になれば在宅医療や訪問看護・介護などの『医療』や『介護』の専門家がサポートする。このような切れ目のないサービスさえ整えば、地域で暮らし続けることができます」

医療の転換期多職種連携の在宅医療へ

「地域包括ケアシステムの構築において、重要なカギとなるのが『医療』。医療従事者は意識の転換が必要」とも話す。

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