2014年12月号
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地方創生 2つの輪

目標の300%を記録 「行列のできる経営相談」の秘訣

秋元祥治(OKa-Bizセンター長・NPO法人G-net代表理事)

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コスト削減ではなく売り上げの向上のために、一緒になって打開策を考える。愛知県岡崎市にあるOKa-Biz(岡崎ビジネスサポートセンター)の取り組みには、人を動かし、地方都市を活性化させるヒントがある。

愛知県岡崎市に『行列のできる相談所』と称される起業・経営支援機関がある。岡崎市と岡崎商工会議所が運営するOKa-Biz(岡崎ビジネスサポートセンター)だ。OKa-Bizは、開設前に設定された目標「月間相談数50件」を初月から達成(89件)、開設から1年となる今年9月には154件と目標の300%を記録した。さらに新規相談者のリピート率は73%にのぼるなど、継続的な利用も生み出している。全国の自治体等からの視察も相次ぎ、中小企業庁の今年度の目玉施策「よろず支援拠点」のモデルの一つになっている。

秋元祥治 OKa-Bizセンター長/NPO法人G-net 代表理事

経営者をリスペクトする姿勢

 

OKa-Biz の開設は2013年10月。すでに成功を収めていたf-Biz(富士市産業支援センター)をモデルに設立された。センター長に就任したのは、NPO法人G-netの代表理事として、中小企業支援や若者の人材育成で実績をあげていた秋元祥治氏だ。f-Bizセンター長の小出宗昭氏に10年間師事し、小出氏の推薦を受けて選ばれた。

   

「中小企業の経営者の方々が挑戦していることへのリスペクトを忘れず、上から目線ではなく、一緒になって考えることが大事なんです」

   

全国の企業総数の約99%は中小企業。地域の活性化のためには、中小企業の振興が欠かせない。しかし経営者の多くは、信頼できる相談相手がいないのが実情だ。そうした中で、OKa-Bizは経営者から信頼を得ることに成功している。

   

OKa-Bizは枠にとらわれない柔軟な発想で、情報発信やサービスの充実を進めてきた。銀行や民間団体、大手ショッピングモールなどともパートナーシップを築きつつ、セミナーを多数開催して情報発信を強化してきた。それだけでなく、OKa-Bizは、話を聞く姿勢そのものが他の相談所とは一線を画している。

   

「多くの相談所では、決算書を見ながら課題を指摘するそうです。決算書をもとにしたアドバイスで、コストの削減はできるかもしれません。しかし、多くの経営者が悩んでいる『売上げの向上』は解決できず、前向きな気持ちにもなりづらい。OKa-Bizではじっくりと話を聞き、経営者が気づいていない真の強みを一緒に探し、それを活かす方法を考えるんです。自身の強みを見つけた経営者は、本気になって成長を目指します」

OKa-Bizは、中小企業の販路拡大や新規事業の創出をサポート。経営者が気づいていない真の強みを一緒に探し、提案していく

相談者の新規事業を創出

   

支援の一例として、自動車部品下請け工場の三光ライト工業所は、新規事業であるエコプラスチック製の小型植木鉢の販売を軌道に乗せた。同社は、下請けからの疲弊脱却を目指し、7年の期間を経て新素材エコプラスチックを開発したものの、これまで下請け専業であったため販売ノウハウもなく顧客開拓に悩んでいた。

 

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