2014年11月号
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プロジェクトニッポン 山形県

「気づき」をイノベーションに 飛躍する絹伝統工芸「kibiso」

大和匡輔(鶴岡シルク代表取締役)

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山形県鶴岡市は、高品質なシルクの産地として明治維新以来の伝統を持つ。いま注目を集めているのが、地元企業が立ち上げた新ブランド「kibiso」。織物に不向きとされていた素材を活用する、逆転の発想から生まれた商品だ。

地元女子高生が企画する「シルクガールズ・コレクション」。伝統工芸の再生は地域に新しい活力をもたらした

山形県鶴岡市(庄内)は日本の最北限の絹産地であり、シルクロードの北端とも言われる。その始まりは明治維新。戊辰戦争で幕府側につき維新後は「賊軍」と蔑まれた庄内藩は、庄内を輸出用シルクの一大産地にして汚名を晴らそうと決意。藩士たちは刀を鍬に持ち替え、養蚕に必要な桑畑を開墾していった。

1898年には、日本の発明王として豊田佐吉と並び称された、鶴岡出身の斎藤外市が電動力織機を発明。この絹織機は全国に瞬く間に普及し、鶴岡のシルク産業も最盛期を迎える。

太平洋戦争後は、安価な外国産製品に押され、日本および鶴岡のシルク産業は衰退していく。しかし現在も鶴岡は、養蚕から製糸・製織・精練・染色・縫製というシルクを作る一貫体制が域内に集まる、全国唯一の地域であり、高品質なシルクの産地として高い評価を受けている。

「kibiso」は気鋭デザイナーとアパレル商品やインテリア雑貨を開発。大手百貨店に採用されている

「気づき」をイノベーションに

そんな鶴岡市内の絹関連企業4社からなる鶴岡織物工業協同組合が、2007年に立ち上げたプロジェクトが「kibiso(キビソ)」だ。キビソとは、カイコが繭を作る際に最初に吐き出す糸のこと。繭の一番外側の部分で、太くて硬いため加工しにくく、織物に使われることはなかった。

カイコが繭を作る際に最初に吐き出す糸「キビソ」は、硬くて使い物にならないと考えられていた

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