市民5万6000人が「映画」で結束

恵那市では、一つの映画をつくり上げていくプロセスの中で、自分たちのまちを知り、市民の心と心をつなげて、真の合併を目指すプロジェクトを推進。完成した映画は、すでに全国47都道府県、1000回を超える上映を記録している。


映画『ふるさとがえり』の制作費は総額約3000万円で、市民のエキストラなどを含め総勢約1000人が出演

えな「心の合併」プロジェクトと銘打ち、恵那市全体を巻き込んで制作された映画『ふるさとがえり』は、2011年の完成から3年間で1000回を超える上映会を開催し、全国各地で“ふるさと”について考える機会となっている。

2004年に市町村合併が行われ、昭和の合併と合わせると13の地区が一つになり新しい恵那市が誕生した。しかし当時は各地区での活動が目立ち、市として一つになれていないところがあった。そんなとき、市職員のメンバーが参加したシンポジウムで映画を使ったまちづくりを知った。

映画制作が具体的に動き出す兆しを見せたのは、現在NPO法人えなここの理事長を務める小板潤治氏をはじめとする地域のメンバーと、監督の林弘樹氏らで懇談会を開いた2006年冬のことだった。翌年、13の各地域のキーパーソンとなるメンバーに呼びかけ、えな「心の合併」プロジェクトがスタートする。

映画を使ったまちづくりとして、彼らは3つの目的を掲げた。それは、「恵那市を一つのまちとして繋がれる人の関係をつくる」、「恵那の良さを再認識して好きになってもらう」、「恵那市のことを多くの人に知ってもらう」だった。

映画の企画段階から、さまざまなプロセスをイベント化。映画塾の開催、脚本づくり、予告編の撮影などの時点で、すでに数千人の市民が参加

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