2014年5月号
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グローバル教育時代の学力

学力を生かし切れない日本経済

福田誠治(都留文科大学学長)

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グローバル時代の世界の労働市場でスキルを比較する。OECDの国際成人力調査の結果では、日本は読解力は高いが、問題解決力が著しく低い。その原因は仕事でスキルを使用する頻度が少ないことだった。

OECDは2012年から国際成人力調査(PIAAC)を開始。2013年11月7日OECD本部における労働組合諮問委員会(TUAC)でのアンドレア・シュライヒャーOECD教育次長の報告資料を手がかかりにして、日本人の能力習得と職場におけるその使われ方について紹介する。前回に引き続き結果を分析していく。

ドイツ、韓国の若者は
スキル習熟度が著しく向上

グローバル時代の世界の労働市場はどうなるか。高学歴労働者の国別育成数は図1のようである。

読解力が高学力の労働者の実数を比べると、今後の推移は、米国のシェアが落ち、ドイツ、韓国のシェアが増える。日本はほぼ同率である。国別人口比率に直せばドイツや韓国が日本並みに追いついてきたことになっていて、日本人の若者の能力低下が起きているわけではない。

スキルは30歳がピーク

では、就職後に学力は伸びていくのか、それとも衰えるのか。シュライヒャー氏は、「一般に、30歳がピークである。大学就学などを考慮して補正をかけると、年齢と共にスキルは落ちてくる。年齢によるスキルの維持は、国によって違う。ドイツは、生涯学習によって、どんどん伸びている」と発言した(図2)。

問題解決力が低い日本

とりわけ、問題解決力の年齢別推移は、国別差異が大きかった。「日本は、読解力は高いのだが、問題解決力になると大きく低下し、仕事の中で伸びていない。『これが問題だ』」とシュライヒャー氏は日本を皮肉ったほどだ。日本の職場は個々の労働者にあまり問題解決をさせていないことになる。このデータは、表1のようである。日本の学力問題は、新しい発想を生かし切れない企業側にあると言えないこともない。

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