2013年10月号
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地域未来構想 熊本県

独自の伝統技術で焼酎日本一

那須酒造場

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熊本県人吉球磨地域は、全国でもまれな米焼酎の集積地である。この地で、独自の伝統技術を現代に生かし、日本一に輝いたのが「球磨の泉」。人間の五感を最大限に生かす焼酎造りが、激動の時代に輝きを見せた。

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地中に埋めたカメに仕込むのも創業からのこだわり

熊本県南部の球磨人吉地方は、千m級の山々に囲まれた盆地を成し、その中央を清流球磨川が貫流している。

那須酒造場は家族経営の強みを活かし、伝統の味を引き継いできた。(左から)那須雄介専務、母・明美氏、父・富雄社長

九州でも有数の米どころ・水どころである。また、明治維新まで700年間近く続いた相良藩のもと、独自の伝統文化が育まれてきた。その一つに、熊本県が全国に誇る本格焼酎「球磨焼酎」がある。

2013年春季全国酒類コンクール(全国日本国際酒類振興会主催)本格焼酎部門第1位に輝いた球磨焼酎「球磨の泉」の那須酒造場(熊本県球磨郡多良木町、那須富雄社長)は、そんな豊かな水田地帯の一角にある。

大正6年(1915)創業、現在の那須雄介専務で4代目である。その4代目で初出品した「球磨の泉」が「全国一」の評価を得た。

100年の積み重ねの結果

那須専務は「決して特別なことをやってきたわけではありません。那須酒造場がこれまでの100年間で培ってきた伝統と経験を積み重ねた結果です」と語る。

那須酒造場の年間出荷高は、200石(36kl)~300石(54kl)ほど。家族3人だけで、地元産米の洗米、蒸し、麹づくり、もろみの一次仕込みと二次仕込み、蒸留、貯蔵、瓶詰めという一連の工程を行う。しかも、木製もろ蓋による麹づくり、カメ仕込み、常圧蒸留、長期貯蔵熟成という球磨焼酎本来の伝統的製法をかたくなに守り続けている。特に、球磨焼酎独自の豊かな風味と蔵元の個性を生み出す常圧蒸留法には、こだわってきた。

那須専務は「自然の力、手作りの力を大切にしてきました。機械に頼るのではなく、人間の五感を最大限に生かした球磨焼酎造りを、これからも貫きたい。ただ、父から受け継いだ伝統技術をそのまま再現するのでは、それは停滞というよりも後退ではないかと―。技術を引き継ぐ私が、それをさらにレベルアップさせなくては、継承した意味がないと思っています」という。

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