市街地活性にも効果 レンタサイクル「さいチャリ」

自転車の保有率NO.1の埼玉県では駐輪場のシステムも先進的だ。南与野駅でスタートした「さいチャリ」に注目が集まる。

全国どこの自治体でも対策が必要だが、とりわけ埼玉県が頭を悩ませているもの―それが駐輪場対策だ。

JR南与野駅に設置された「さいチャリ」。
地域内での移動を容易にし、まちの活性化にもつながる

埼玉県の自転車保有率は76.9%で、全国1位。加えて人口は約720万人と、一大「自転車王国」なのだ。自転車の利用には、環境負荷の低い交通体系を作れるというメリットがあるだけに、埼玉県も管理下のサイクリングロード(延長約300㎞)を国道、県道、市町村道と連結し県内を周遊可能にする『ぐるっと埼玉サイクルネットワーク構想』を推進している。この施策を円滑に進めるにも、駐輪場のニーズが高まっている。

「放置自転車対策として駐輪場の確保、整備は欠かせない。統計的には、放置自転車の撤去数は改善してきており、手ごたえはあるが、まだまだ対策が必要。一方で、行政機関で用意できる駐輪場には限界がある。民間の駐輪場との連携に期待を寄せている」と、さいたま市都市局都市計画部都市交通課の西岡係長は話す。行政が用地買収や区画整理を通して設置するだけでは、必要十分な量の駐輪場をカバーするのは容易でないのがその事情だ。

会員制レンタル「さいチャリ」が登場

JR南与野駅(埼京線)に誕生した24時間・年中無休の会員制レンタサイクルサービス「さいチャリ」はこうした時代の要請を反映した代表的な例だろう。

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