『ビジョン』の共感で「世界のむつ市」へ

超高齢化や医師不足、若者の流出といった課題と向き合う青森県むつ市。ふるさと納税を通して地域活性化と同時に課題解決へ向けたチャレンジを始めている。地域に起こった変化とこれからの展望を聞いた。

むつ市長 宮下 宗一郎

地域の産業育成に貢献

むつ市は本州最北に位置する。現在改革を進めているが、産業力、生産基盤が弱く、交通インフラに関しても課題を抱えていた。高齢化が一部地域で5割近くに上り、医師不足も顕著である。重篤患者に対応できる最寄りの三次医療機関まで1時間半以上かかり、広域だと2時間半かかる地域もあるというのが現状だ。さらに市内に大学がないため、進学のために市を離れそのまま就職してしまう学生も多く、高齢化と共に若年層の流出が課題だ。

その中で、「ふるさと納税制度に産業育成への期待を寄せている」と宮下市長は語る。これまで注目されていなかった地元の産品に光が当たり、全国の消費者の目に触れるきっかけとなる。消費者のニーズが直接生産者に届くので、どの産品を重点化すべきかがこのプラットフォームによって判断できる。生産者にとっても流通コストを抑えた形で全国の市場でチャレンジできる。「現状、ふるさと納税の返礼品市場はレッドオーシャンになりつつあり、全ての事業者が成功しているわけではないが、新たな産業育成には貢献していると感じている」と話す。

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