サービス・政策・地域広報

自治体広報の目的は自らの可視化と地域のステークホルダーの行動変容である。これは地域経営という考え方から導かれる。地域経営は、地域に関わる人々の持続的な幸福を目的とし、市民を主権者とし、議会・行政、企業、NPOを代理人として営まれる。

行動変容のための自治体広報

行政は市民に対し、自らが代理人として適切に行動していることを示す必要がある。

このために可視化としての自治体広報が求められる。具体的には、公文書開示制度や任意的情報提供を要素とする情報公開がある。可視化としての自治体広報が十分に行われることは地域経営にとって必須である。

一方で自治体行政は、地域経営が的確に行われるように、主権者や行政以外の代理人である企業、NPOが積極的に地域に関与するように促さなくてはならない。これが行動変容のための自治体広報である。行動変容のための自治体広報は3つに分けられる。行政サービス広報・政策広報・地域広報である。

  • ・行政サービス広報では、市民に行政サービスについての情報を周知し的確な活用を促す。
  • ・政策広報では、市民に地域をめぐる現状認識とそれに基づく問題・課題を提起し、課題解決への参画を促す。
  • ・地域広報では、地域の資源や施策を地域内外に広く報らせ、市民のプライド醸成、域外者の共感形成を促す。

いずれも周知・提起・情報提供にとどまらず、行動を実際に「促す」ものである。

行動変容のための自治体広報は「メディア活用戦略モデル」(図)によって実現できる。

図 メディア活用戦略モデル

(出典)著者作成

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