地域を変える「魅力の伝え方」 着地型観光の課題を解決

「着地型観光」が注目を集めているものの、成果をあげている地域は一部にとどまる。日本最大のレジャー・体験の予約サイトを運営するカタリズムは、自治体とも連携し、着地型観光の課題を解決し、地域の魅力を伝えるインターネット上の「窓口」を提供する。

山野智久(やまの ともひさ)カタリズム代表取締役

各地が観光振興に力を入れる中で、近年、注目を集めているのが「着地型観光」だ。旅行者を受け入れる地域(着地)側が、自分たちで地域資源を活かした旅行商品や体験プログラム、イベントを企画・運営する観光の形である。

しかし、それを実践できるノウハウが、地域の側に乏しいのが現状だ。全国で興味深い企画が行われているにもかかわらず、その魅力が伝わっていない。

「着地型観光」は認知度が不足

日本最大のアクティビティ予約サイト「ASOViEW!(あそびゅー!)」を運営するカタリズム、山野智久代表は、観光産業の現状をこう語る。

「着地型観光の課題は、ユーザーの認知度が低いことです。その理由の一つは、インターネットの活用が進んでいないこと。まずは知ってもらうために、インターネット上に魅力的な窓口をつくることが重要です」

山野代表は、旅行の行程を5つの要素に分解して考えている。「移動」、「宿泊」、「レジャー」、「食事」、「土産」だ。すでに移動や宿泊は、インターネットで予約することが簡単で、たくさんの人に利用されている。しかしレジャーの部分、たとえば体験教室やオプショナルツアーは、現地の小規模な事業者が運営していることも多く、インターネットでの予約や事前の決済には対応していないことが多い。

「あそびゅー!」は、このレジャーの部分に焦点を当て、利便性を提供するサービスなのだ。

地域資源を再編集して発信

インターネットへの対応が必要といっても、地方には、「SEO(検索エンジンの最適化)って何?」、「スマートフォン対応って?」、「人出不足で対応が行き届かない...」といった課題を抱える事業者が、たくさん存在する。

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