起業家が集まる、柏の葉スマートシティの「磁力」

千葉県柏市で開発が進む次世代都市、柏の葉スマートシティ。新産業創造を目標の一つに掲げるこの街に、来年4月、成長企業の誘致を狙った大型コワーキングスペースが整備される。

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ゲートスクエアにはオフィスやホテルが整備される

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三井不動産柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部事業グループ主事
弘瀬愛加さん

秋葉原からつくばエクスプレスで30分に位置する柏の葉キャンパス駅。2000年に駅周辺の開発がスタート。千葉県や柏市の「公」、三井不動産などの「民」、そして千葉大学などの「学」が連携し、約273ヘクタールの広大なスケールに次世代スマートシティの整備を進めている。2011年には内閣府の環境未来都市と総合特区のダブル指定を受け、規制緩和や資金支援を活用した街づくりが本格化している。

2014年4月からは柏の葉キャンパス駅前に、スマートシティの玄関口となる街区「ゲートスクエア」(事業主:三井不動産)が順次開業する。商業、賃貸住宅、ホテル、カンファレンスセンターなどの機能が整備される予定だが、中でも注目は新たなイノベーション拠点となるオフィス空間「KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)」だ。

起業家、学生、住民が交流 オフィスのイメージを覆す空間に

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イノベーションフロア「KOIL」では、コミュニケーションを重視した空間づくりを行う

もともと柏の葉スマートシティは、「新産業創造」を都市モデルの目標の一つに掲げている。ビジネス街である東京都心と学術都市・つくばの中間に位置し、大学や多くの研究機関も集積する地の利を活かした産業集積を推進。国際ビジネスコンテスト「アジア・アントレプレナーシップ・アワード」の開催などを通したスタートアップ支援も活発だ。KOILの整備は、柏の葉での新産業創造を大きく前進させる可能性を秘めている。

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ロフトワークが運営する交流スペース「Fabcafe

KOILはゲートスクエアのショップ・オフィス棟の4-6階に整備される。中でも6階は「イノベーションフロア」として、ワンフロア約800坪が丸ごと、コワーキング空間となり、会員が自由に利用できる約200席のフリースペースのほか、カフェやイベントスペース、共用ファクトリーなどまで揃え、多彩な事業支援サービスや交流イベントが展開される。4-5階は一般的な賃貸オフィスだが、6階のサービスを一部受けられたり、イベントに参加して交流を生み出すことが可能である。

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