山本山 体験により「お茶の歴史を味わう」

江戸時代から続く、山本山。茶葉の商人から始まり、終戦後は海苔の販売も開始した。十一代目当主の山本奈未氏は、長い年月をかけて築いたブランドを大切にしながらも、新たな挑戦を積極的に行っている。そのポイントは「体験」だ。具体的な戦略や展開、今後の展望について話を聞いた。

山本 奈未(株式会社山本山 代表取締役)

祖業は茶葉の販売
六代目は玉露を発明

山本山は、日本のお茶の歴史を紡いできた存在だ。創業は江戸時代の元禄3年(1690年)にさかのぼり、初代の山本嘉兵衛は江戸で茶や紙類を扱う商人だった。その後、大きな変革を迎えたのは二代目の頃。現在の永谷園の創業者の先祖である永谷宗円が1738年に煎茶を発明し、二代目はそれを買い取り、「天下一」の名称をつけて江戸では初めて販売して世に広めた。さらに1835年には六代目が玉露茶を発明するなど、お茶の歴史において山本山が与えた影響は非常に大きい。

現在における同社の代名詞とも言える海苔の販売を始めたのは、終戦後の1947年だ。戦時中は茶葉が配給制であり、販売ができずに経営危機を迎えるなかで、東京湾で浅草海苔の養殖が開始されたことに着目して新たな商売を始めたという。

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