機能の強化、滞在空間の魅力向上を追求する2つの空港

インバウンド客の増加、国内の人口減少、旅客ニーズの多様化など、日本の空港は今、さまざまな事業環境の変化に直面する。それぞれに滞在空間としての快適性と利便性の向上、事業計画や運営方針の見直しを進めるが、首都圏の2つの空港、羽田と成田はどのような方針を描いているのか。

羽田空港は1952年に米国から返還され、「東京飛行場」から「東京国際空港」へ名称を変えて、日本の空の玄関として再出発した。そのターミナルビル建設・管理は民間資本で行うことになり、1953年、「日本空港ビルデング」が誕生し、今日も同社が管理・運営を担う。1955年、ターミナルビルの竣工・開館とともに賃貸や物販を開始し、1964年には免税品販売にも乗り出し、1970年には新国際線到着ターミナルも竣工した。また、1973年には新東京国際空港(現・成田国際空港)ターミナルの保守管理業務も受託し、1978年の成田開港とともに物販やホテル斡旋なども開始している。

現在、同社の事業内容は、羽田国内線の管理・運営や物販、飲食店運営、国際線の施設維持・管理、免税店運営の他、成田、関空、中部や中国国内空港での物販、飲食店運営など多岐にわたり、売上高の5割以上を物販が占める。2026年度から2030年度の「中期経営計画」では、「日本の航空旅客数最大化への貢献」を目指し、羽田の乗り継ぎ機能強化で訪日需要の恩恵を国内に還流させ、国内線ネットワーク価値向上とともに移動需要の活性化を図る他、アジアと北米間の乗り継ぎ需要取り込みによって訪日機会を広げることで、経済成長著しいアジアからの人流を拡大する方針だ。そのためにも、旅客ニーズの的確な把握をふまえた空間の魅力向上にもいっそう力を入れる。

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