持続可能な道路インフラへの企業戦略 将来へ、種を播き続けられる組織づくり
アスファルト舗装材で国内トップクラスのシェアを誇るニチレキグループ。創業以来の「種播き精神」を堅持し、2024年の持株会社体制への移行を機に、現場から将来の事業の種が生まれる組織づくりを強化している。AIによる道路調査や災害に強い舗装を推進し、つくばみらい市では新拠点の整備も進む。

小幡 学 ニチレキグループ 代表取締役社長
ニチレキグループは、道路舗装に使われるアスファルト乳剤や改質アスファルトで国内トップクラスのシェアを持つ。道路舗装材料の研究開発を進める化学メーカーであることに加え、施工会社でもある点が特徴で、路面の調査から材料の製造、施工まで、舗装に関する事業を一貫して担う。1943年に創業し、アスファルト舗装道路の普及とともに事業を拡大してきた同社は、2024年に持株会社体制へ移行した。持株会社が戦略策定や意思決定の機能を担い、グループ会社が全国各地で材料の製造・販売や調査・施工を進める体制だ。
創業者・池田英一氏が掲げた「種播き精神」は、創業から80年余を経てなお同社の基本理念であり続けている。ニチレキグループ代表取締役社長の小幡学氏は、その意味を問い直してきた。
「種を播けとは、未来の人たちのことを考え、準備をしようということです。道路の舗装材には発注者が定める規格があり、それに合わせればよい、というのが業界の常道でした。しかし池田は、それでは世の中は良くならないと考えた。自社が過去につくった製品でも、性能が足りないと分かれば改良を重ねつつ、新しいものを生み出す。会社にとって損か得かは二の次だと、入社したときからずっと言われ続けてきました」。
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