2021年5月号
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連載 持続可能な地域とビジネスの道筋

第2回 地域の発展と事業機会の創出を両立する4つの手法

歌川 学(産業技術総合研究所 安全科学研究部門)

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持続可能な地域とビジネスのあり方を探る本連載。今回はエネルギーの観点から、地域の発展とビジネス展開のチャンスを考える。鍵は産業分野と地域、それぞれでの『光熱費削減』。巨額の削減分を脱炭素への設備投資に振り向けることで地域発展と新事業の機会が生まれる。

発電の再エネ化・素材製造の
脱炭素化が重点

日本のCO2排出割合は火力発電約36%、素材製造約26%1)、化石燃料供給と船舶航空約5%である。大口排出産業などと地域に分けると大口3分の2、地域3分の1である(図1)。

図1 大口と地域に分けた日本のCO2排出割合


素材製造は工業プロセスと廃棄物燃料使用を含む。船舶航空は運輸旅客貨物の2018年度割合から推定。地域の排出にはエネルギー多消費でない業種の大手企業工場や長距離トラックの排出を含む

出典:筆者作成

 

発電ではまず石炭を減らし再生可能エネルギー(以下再エネ)を約半分まで高め2)、2050年には再エネ転換することが必要だ。企業の製品・サービスが再エネでつくられたかを市場が重視している。再エネ電力増加は気候危機回避が主目的だが日本企業の競争力維持・輸出維持にも必須と捉え、大きく増やすことが課題である3)

素材製造業も脱炭素転換を早期に迫られる。鉄鋼は、高炉製鉄からリサイクル材による電炉製鋼にするとエネルギー消費4分の1でしかも再エネ電力が使用可能となるので、現有技術で早期脱炭素が可能となる4)。日本でも電炉で太陽光の多い時間の電力使用の試みが始まった。企業のサプライチェーン全体の脱炭素化、脱炭素素材を求める動きも始まり、再エネによる素材製造は2050年より大幅前倒しを求められるだろう。

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