成果は実務につながる「事業構想計画書」 実践知を生かす指導で

成果は修士論文ではなく、
実務につながる「事業構想計画書」

事業構想大学院大学では、2年間の課程を経て、事業構想修士(専門職)の学位(Master of Project Design:MPD)を取得できる。既定の単位数の取得に加え、修士論文の代わりに事業構想計画書を提出し、最終審査に合格することが修了要件となる。

事業構想計画書に本格的に取り組み始めるのは2年次ゼミが開始してから。多種多様なバックグラウンドをもつ教授陣がそろう本学では、主ゼミ・副ゼミの二つのゼミに所属することを推奨している。事業構想計画書の目的は実際に事業化に結びつけることであり、その成功確度を上げるため、2名の教員がそれぞれの専門性・実践知を活かした違った切り口で指導を行い、一年間伴走する。さらにゼミは8名以下という少人数で構成されるため、必然的に教員と院生、または院生同士のかかわりは深くなる。年齢や業種業界を越えて多彩な人が集まる場で、幾度となくディスカッションを重ねた先には、多くの気づきとイノベーションがある。

2月上旬に全国の校舎で行われた2年次最終審査会では、昨秋の中間審査会からさらに磨き上げた事業構想計画が発表された。今年は感染症予防を考慮してリアルとオンライン併用での形式をとったが、例年と変わらず緊張感漂う中での開催となった。

今年度は東京、大阪、福岡に加え、名古屋校から初の修了生を輩出する。各地で構想を実現し、事業構想家として社会の一翼を担っていくことが期待される院生たち。春の訪れとともに、新たな事業の種が芽吹いている。

最終審査会の様子

院生一人につき教員三名で審査を行った

 

院生の声

教育×グローバルで
「福島の創生」を

橋本 秀憲(はしもと・ひでのり)
国際協力機構(JICA)
大阪校3期生(2020年度入学)

地元福島の復興・活性化へ貢献したいという想いが強まる中、ビジネスを通じた社会課題解決が理想として掲げられている部分に惹かれ本学に入学しました。1年目の学びを通して、「理想からの逆算」「共感」「観察」という考え方が印象に残っています。自分が目指す世界の理想像を規定し、そこからの「逆算」で考えること、そして、「共感」と「観察」を通じて、バイアスを極力排除して現実を捉えること、この理想と現実をつなぐ過程の一歩目に、持続可能で新たな価値を生みだす事業が位置づけられるという考え方です。加えて、共感や観察は、組織マネジメントや、顧客創造など、人と人が関係性を構築する如何なる場面においても、不可欠な姿勢であることに気づかされました。

事業構想については、子供が福島やグローバルの課題に対する実践から学ぶ場を創り、福島だからこそ学べる実践知を提供する、新たな教育サービスを構想したいと思います。

地域の経営者に伝えたい
自社の未来を拓く、二年間の価値

早山 康弘(はやま・やすひろ)
ハヤマ 代表取締役社長
東京校8期生(2019年度入学)

私は新潟に住んでいて通学に片道3時間かかります。経営者として自社の新しいビジネスの核をつくることが急務でしたので、新規事業に特化した科目やカリキュラムに価値を感じ入学を決意しました。東京・名古屋・大阪・福岡、どこに行くにも通学時間は同じでしたので、すべての校舎で授業を履修しました。その結果シラバスやオリエンテーションを徹底活用し履修した授業からは多くの気づきがあり視野が広がりました。

地方から東京の大学院に通うことは様々な制約がありましたが、今はオンライン化が進み柔軟に受講方法を選択できるようになりました。地域の経営者にとっては大きなチャンスではないでしょうか。先日の最終審査会では自社の新規事業として考えた構想計画を発表しました。地元で新規事業を起こすことが地域の元気にも繋がりますし、とにかく経営は実行することが大切と考えますので2年間の学びと研究を必ず実行し形にしていきます。

 

新事業で未来を拓く

事業構想大学院大学は、社会で必要とされる事業の種を探し、未来を見据えた新しい事業を創出する事業構想修士(MPD)を育成しています。社会人向け大学院として、平日夜間と土曜日に授業を開講。2年間の修士課程を経て、事業構想計画書を完成させます。

対象院生
①企業・組織の新規事業担当
②事業承継者(及び予定者)
③地域活性化を志す人
④ベンチャーを起こす人
⑤ソーシャルビジネスを志す人

学位
事業構想修士(専門職)

校舎
東京(表参道駅1分・南青山)
名古屋(名古屋駅直結・JRゲートタワー)
大阪(大阪駅直結・グランフロント大阪)
福岡(福岡駅直結・福岡天神センタービル)

詳しくは、本学HPをご覧ください。
www.mpd.ac.jp


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