2020年11月号
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変革への挑戦

浄化槽メーカーのパイオニア 世界標準の水処理システムを創出

木村 秀昭(フジクリーン 代表取締役社長)

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経済産業省の2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」に認定されたフジクリーン工業。浄化増メーカーとして国内でのトップシェアを堅持するにとどまらず、各国・地域の排水処理の基準にもきめ細かく対応し、世界ブランドへの飛躍を目指す。

水辺環境の保全に効果的な
合併浄化槽でシェアを伸ばす

フジクリーン工業(本社:名古屋市)の前身は、1961年に産声をあげたコンクリート製品の小さな工場であった。事業領域を広げていく中で浄化槽事業に着目し、69年にコンクリート製浄化槽専門工場を増設。当時は汲み取り式が主流だったトイレを水洗化することで“文化的な暮らし”を望む生活者のニーズを捉えた。70年にはFRP(繊維強化プラスチック)製の『単独浄化槽』を開発し、製品の作り込みと営業力で特徴を出し、先行する競合他社との差別化を図った。

1970年、『単独浄化槽』を開発。展示会にも出品した

「最大のターニングポイントは、生活排水による水質汚濁が叫ばれる中、84年に日本で初めて量産型の『合併処理浄化槽』の開発に成功したことでしょうか。東京湾のような閉鎖水域における汚染源の約7割は生活排水です。トイレ排水だけを処理する『単独浄化槽』を生活排水全てを処理できる『合併浄化槽』に切り替えることで、水環境の改善に貢献できる。さらに、窒素、リンなど栄養塩類も処理できる『高度処理浄化槽』を普及させることで“富栄養化”(藻類が多量に繁殖することで水中の酸素濃度が減って魚類等が死滅する現象が起きる)を抑制することができます。この頃から、市場ニーズを捉えるだけでなく、環境に貢献していこうという意識が高まってきました」と、同社代表取締役の木村秀昭氏は振り返る。

木村 秀昭(フジクリーン工業 代表取締役社長)

1984年、日本で初の量産型『合併処理浄化槽』を発売

日本では、人口5万人未満の市町村の汚水処理人口普及率が81.1%(2019年度末)にとどまっている。全国にある浄化槽755万基のうち、380万基残っている『単独浄化槽』は、国内トップシェアを誇るフジクリーン工業にとって宝の山と言えそうだ。

「現在、41~42%の国内シェアを“ダントツ”の製品をつくることで60%くらいに引き上げて資金力を養い、海外での市場拡大の原資にしたいですね」

残り65%

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