青森県むつ市 稼げる観光地へ「世界でここにしかない」を追求

本州最北端、青森県北東部の下北半島に位置するむつ市。自然の恵みを受けたその地で、宮下宗一郎市長は、地域の魅力発掘・発信に邁進。足元にある地域資源を組み合わせて新しいツーリズムを企画するなど、ブレない情熱をもって「世界でここにしかない」を追求する。

宮下 宗一郎(むつ市長)

絶景の中で旬の食材を堪能する
「下北ジオ・ダイニング」

――むつ市の地域資源、観光資源について、どのように見ていますか。

宮下 私は、ここにしかない「唯一性」の追求を大事にしています。地域振興もブランディングも時代にふさわしい方法があり、今の時代に合わせて、潜在的顧客にどう響かせるかを考えなければいけません。

むつ市が誇る地域資源として、食材の多様さや陸奥湾のイルカが挙げられます。しかし、全国各地に美味しいものはあり、イルカが回遊する地域は他にもありますから、それだけでは唯一性は生まれません。

今年で2年目を迎える食の魅力を発信するプロジェクト「下北ジオ・ダイニング」では、1つ1つの食材や景勝地を見せるのではなく、海と大地、食と景観、首都圏のシェフと地元のシェフ、外からくるお客さんなど、それぞれ別の特徴・感性を持つモノやヒトを「つなげる」ことで唯一性を高めています。

壮大な景観の中で、ジオ(自然)が育んだ豊かな食材を堪能する「下北ジオ・ダイニング」。食や自然の魅力を個別に発信するのではなく、「つなげる」ことで唯一性を高めている

 

――下北ジオ・ダイニングは、具体的にはどういった取り組みなのですか。

宮下 壮大な景観を誇る「尻屋崎」を舞台に、ジオ(自然)が育んだ豊かな海の幸をはじめとする食材を一流のシェフが調理し、その魅力をプロモーションしています。

下北の産品は「少量」「多品種」「高品質」が特徴なのですが、少量ゆえ幅広く全国に売っていくのは難しい。また、高品質・高単価ゆえ一般の方に届けにくいなどの限界もあります。ただ、裏を返せば富裕層などの観光客に向けた、ジオ・ダイニングのような提供方法にはとても適しています。

むつ市は大型客船の寄港地であり、陸路では首都圏から遠くても、船で立ち寄ってもらえる優位性があります。今年9月開催の下北ジオ・ダイニングは豪華客船「飛鳥II」の乗客を視野に入れたもので、東京で「フレンチ割烹」を提供するドミニク・コルビ氏をお招きし、スペシャルレシピを提供します。

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