内閣府・JR九州ほか各界第一線の講師陣を招聘、新規事業に刺激
承継者・行政官・クリエイター
第一線のゲストが講義
事業構想大学院大学では、各界第一線の識者をゲストとして招き、その数は年間150人以上にのぼる。本年度も、4カ校に広がった拠点で、様々な形で講義を開催している。
6月5日には本多孝充氏(本多プラス代表取締役社長)が名古屋校で講義。本多セロファン工業所として創業した老舗メーカーの三代目で、二代目の父の代には、修正液のボトル製造では日本トップシェアを占めるまでに成長した。孝充氏が社長に就任後、クリエイティブの力を加えて事業の幅を大きく拡大。本学では、その躍進の秘訣を院生に熱く語った。
6月12日には石井芳明氏(内閣府 科学技術・イノベーション担当 企画官)が東京校で講義。同氏は通商産業省(現・経済産業省)で長く中小企業・ベンチャー企業政策、産業技術政策、地域振興政策等に従事。世界の動向や自身の滞米経験も踏まえ、日本のイノベーション創出に必要なことは何かを、企業・行政それぞれの立場から、冷静に分析し提言した。
また、5月29日には名古屋校で開校記念セミナーが開催され、福岡校で特別招聘教授として教鞭をとる唐池恒二氏(JR九州 代表取締役会長)が講義。その模様は本誌今月号巻頭(10~11ページ)に抄録されている。
院生の声
地域に根差した循環モデルを構想中
フジテックス現社長が先代社長と御縁が深く、グループである本学の展開する社会人教育事業に深く関心を持っていました。「日常思い付く発想を形にすることで、自分の能力・スキルが上がるのではないか」という期待から、興味を持って受験しました。
本学では、自分の業界内だけでは持てない専門的知識を体系的に学べるのが良い機会だと思います。また「事業構想スピーチ」で一線の経営者の話を聞けるのも有益です。特にムスカやユーグレナなど、昆虫や微生物を使ってイノベーションを興す企業の経営事例は大いに刺激になります。
大阪で大学時代を過ごしたほかは滋賀県生まれ・育ちで、構想では、廃棄物を中心にした地域循環モデルを実現したいと考えています。但し、滋賀独自のロジックに基づき地域自体がビジネス的にも持続可能でないと魅力が乏しいと感じます。
例えば廃棄物にまつわる法整備も、個人の力で変えるのは難しいですが、社会のニーズが変わるなかでルールの刷新は不可欠です。地元を熟知した人間が関わり、同意を促したり仲間と共に取り組んだりすることに意義があると思います。業界の慣習に囚われず、自分の暮らす地域に役立つ構想を実現したいと思います。
自身と会社の変革を
宣伝会議との接点を通じ、大学院の存在は以前から知っておりましたが、名古屋校開校の情報を2月後半に知り、会社の変革の必要性、その中での自身の立場、会社に貢献しながら研究できる環境と、今なら名古屋校一期生に間に合うことを運命と感じ、出願いたしました。
様々な職種・経歴の方々との触れ合い、そして幅広い知見と人脈をお持ちの教授陣との対話を通じ、自分が成長できそうとワクワクしております。テレビ業界を軸として新しい時代に新しい感動を生む事業構想を実現したいと強く思っております。