「参加型」フォトジェニック・アート展を盛り上げ地域活性化へ

SNSによる情報発信は、ターゲットを戦略的に捉え訴求することで、遠く離れた人々の共感を得、リアルなコミュニティを後押しする。Twitter, Facebook, Instagramを駆使した事例に秘訣を探った。

SNSによる情報発信は、ターゲットを戦略的に捉え訴求することで、遠く離れた人々の共感を得、リアルなコミュニティを後押しする。Twitter, Facebook, Instagramを駆使した事例に秘訣を探った。

「参加型」で盛り上げる
フォトジェニック・アート展

石田 博昭 THECOO Space Creative Produce事業部

THECOOは、SNSやオンラインゲームにおけるインフルエンサーの価値を見える化し、コアファンと共に盛り上げていくプロモーション事業を展開する。講演者の石田氏は、直近10年ほどはデジタルマーケティング、データフィードマーケティング領域の会社で、広告、サービスの法人営業に従事し、2017年THECOO(ザクー)に参加。現在はSpace Creative Produce事業部で、VINYL MUSEUMのクライアント獲得のセールスを担当している。

「VINYL MUSEUM」は、東京・大阪・名古屋でトータル5万人を超える有料入場者を記録した、ユーザー参加型フォトジェニック・アート展。いわば「インスタ映え」アート展であり、Instagramに投稿してもらうことを目的にコンテンツを作る「共感型ミュージアム」と言える。既に開催は五回を数え、単に「観て楽しむアート」ではなく、撮影者自らがその一部となってコミュニケーションすることができる。同社では、これを地方自治体のSNSコンテンツとして活用し、F1層や10代女子を中心としたターゲットを呼び込むことで地域活性化につなげる地方創生プロジェクトを構想しているという。

「VINYL(ビニール、何にでもなれる)をイベント名に掲げ、リアルな場と SNSを連動させ、『なりたい自分』を演出してもらう機会としています」。スポンサーブースとノンスポーサーブースがあるが、スポンサーブースにおいても、ロゴが目立たない工夫を行うなど、「インスタ映え」するブース作りを行った。「Instagramの中でもストーリーズは依然注目を浴びているように思います。再開催を希望する声も頂いており、各地で展開できる可能性を感じ、動いています」

インスタ映えによる集客で
地域活性化を狙う

VINYLMUSEUMは広告を打たず、SNSで集客を行う。前日にレセプションを開催し、ハッシュタグで検索する世代である10代~20代向けに、影響力あるインスタグラマー30名程度に告知を行ってもらった。入場者は、東京、大阪共に約7000名にのぼり、各地メディアでも大きく取り上げられた。

「2019年は地方へ出て行く展開を構想しています。地方でうまく活用されていない施設をSNS映えスポットとして盛り上げ、また、今後は空き施設のリノベーションをプロデュースしたいと考えています。地域での波及効果を高めるため、地元テレビ局などメディアとの連携を行います。またミュージアム内に企業の協賛を得て『協賛デコレーションエリア』を設け、地元企業の商品やサービスをプロモーションしてもらう機会も考えています」(石田氏)。

また、地元産品のPRだけでなく地域のスポットをフォトジェニックエリアとして観光客の誘客につなげ、交流人口の拡大に努めたいとしている。参加を希望する自治体や事業者に対しては、「実地を見学させていただき、ご相談のうえで決めていきます。可能な限り地元の資源を基調にコンテンツを充てていく方針です」という。

 

お問い合わせ



THECOO株式会社 (ザクー株式会社)
Space Creative Produce 事業部
TEL:03-6420-0145 (担当 石田まで)
MAIL:ishida@thecoo.co.jp

 

この記事に関するお問い合わせは以下のフォームより送信してください。