2019年7月号
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医療分野の事業構想

医師が設立したベンチャー企業 経営者の視点で現場の課題を解決

田 真茂(ドクターズプライム 代表取締役社長・医師)

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救急医が直面した現場の疲弊、その原因は二次救急の受け入れ拒否だった。この課題を解決すべく、ベンチャー企業で経営を学んだ後にドクターズプライムを起業。救急車を断らない医師を病院にマッチングするサービスを立ち上げた。

田 真茂(ドクターズプライム 代表取締役社長(医師))

「救急車たらい回し問題」は医療現場で長く問題とされている。人手不足による受け入れ体制の脆弱化や現場医師の疲弊、コンビニ受診など課題は重層的で、根本的な解決策が待たれる状況だ。この課題を、身をもって感じた医師の田真茂氏は、その解決を目指して事業を立ち上げた。

救急医療の前線で感じた課題

ドクターズプライムを経営し、救急医療の課題に向き合っている田氏。同社の、救急車を断らない医師を採用できるプラットフォーム「Dr.'s Prime」は順調に導入実績を伸ばし、医療機関からの問い合わせも増えている。

救急医を志していた田氏は、聖路加国際病院で研修医となったときに、大きな衝撃を受けた。人を助けたいとあふれる熱意を持っていたはずの医師たちが、過重労働によってモチベーションを失っている。その原因の1つが、救急車たらい回し問題だ。

「本来、聖路加国際病院は、重症疾患や高度外傷などの患者さんを診療する三次救急病院です。そこに、二次救急や一次救急の患者さんも多く運ばれていたため、本来診るべき重症患者さんに適切な医療を提供できていないと感じていました」。

なぜ、他の病院で受け入れることができないのか。二次救急病院は、そもそも当直医の数が足りていないところが多い。とにかく医師に来てもらえるだけでありがたい、という状況だ。そんな環境で医師が救急車を断ったとしても、病院側が受け入れを強く要望することができないというのだ。

救急車を断ると、病院としては収入が減ってしまう。経営層はこれに対して危機感を持っているが、現場の医師と課題を共有できていないことも問題であったという。

この課題を解決するため、田氏は起業を決意する。救急医を志して医師になり、自分自身が果たすべき使命を模索していた時期もあったというが、今はこの仕事にやりがいを感じているという。

図 救急患者の搬送先


「救急医療体制の現状と課題について」より作成(厚生労働省医政局地域医療計画課調べ〔平成27年度実績〕)

救急車で来院する患者の約75%が二次救急医療機関に搬送されている。二次救急医療機関が適切に患者を受け入れられる体制を維持していくことが重要だ

残り62%

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