2019年3月号
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事業承継でベンチャー魂

中小企業庁 ベンチャー型事業承継を後押し、今後10年で集中支援

松井 拓郎(中小企業庁 事業環境部 財務課長)

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事業承継問題の解決なくして、日本の地方経済の再生・持続的発展はない。中小企業庁では今後10年を集中実施期間と位置づけ、円滑な承継と、事業の継続を促す様々な施策を講じている。

全国事業承継推進会議(2018年10月29日)の模様
中小企業庁撮影

事業承継問題は喫緊の課題
承継の前から後まで支援

「1995年の調査によれば、中小企業経営者・小規模事業者の平均年齢は47歳でした。それから20年経った2015年の同調査では、その山(ピーク)は66歳です。このまま推移しますと、2025年には経営者の平均引退年齢である70歳を超える人数は245万人となり、このうち約半数の127万人が後継者未定という状況が到来すると見込まれています。

単なる経営者人口の高齢化というだけにはとどまらない問題です。上記の127万という数は日本企業全体の約3分の1に相当し、後継者の決まらない状況が続けば倒産・廃業せざるを得ません。また、経営者の高齢化は大都市以外の地方で深刻です。その解決なくして、地方経済の再生・発展はないと言えます」

中小企業庁では、承継前と承継後の二段階において、2017年度から支援策を講じている(図1)。まず承継前の支援では、都道府県単位で事業承継ネットワークを組織し、中小企業・小規模事業者の経営者に対して、「自身が事業承継に取り組まなければならない」と気付いてもらう機会を提供している。2017年度には19府県で構築し、2018年度は独自で取り組む3県を含め47都道府県全てに拡大して展開する。

また適切な候補者探しのため「事業引継ぎ支援センター」は2011年度に中小企業の事業引継ぎ(M&A)を担う事業を開始し、2016年度までに全国展開を実現した。

「後継者が不在の中小企業と、企業を譲り受ける希望のある企業をマッチングし、希望条件が合致した場合に、M&Aの形で引継ぎを実現する仕組みです。分社化など事業の一部譲り渡しにも対応しています。M&Aというと、外資系大企業の買収競争などのイメージが強いものでしたが、発足以来、相談件数は31000件を突破し、1800件以上の事業引継ぎを実現しました」

図1 中小企業庁による10年間の集中支援概要

出典:中小企業庁提供資料を基に編集部作

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