2018年10月号
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地域特集 高知県

「もう1つのプロ野球」の快進撃 高知で独立リーグ球団が黒字化

梶田 宙(高知ファイティングドッグス球団 代表取締役 球団社長)、北古味 潤(同 取締役副社長)

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藤川球児選手(現・阪神タイガース)や大物メジャーリーガーのマニー・ラミレス選手が所属し、大きな注目を集めた高知ファイティングドッグス。プロ野球独立リーグに所属する同チームは、数々のユニークな試みでも知られ、4期連続で黒字化を達成。その経営の秘訣とは――。

かつて経営難から存続の危機に陥った高知ファイティングドッグス。新たな試みを続け、今、球場に活気を取り戻している

2005年、プロ野球独立リーグの四国アイランドリーグ開始とともに設立された「高知ファイティングドッグス(高知FD)」。四国の他3県に比べ、高知県は大口スポンサーになり得る企業数が少なく、創設3年目にして経営難から存続の危機に陥った。

しかし、3年目から指揮をとる新経営陣の奮闘により、近年は4期連続で黒字化を達成。高知FDの改革を牽引してきたキーパーソンの1人が、副社長の北古味潤氏だ。

北古味 潤(高知ファイティングドッグス球団 取締役副社長)

スポンサーの大幅増を実現

2007年に経営を引き継いだ当時、スポンサー数は30社ほどで、特に県外企業1社の大口出資に頼っている状況だった。事業の持続性を高めるためには、新規スポンサーの獲得が喫緊の課題だったのである。

現在ではスポンサーは400社以上となり、その収入は球団経営を支える大きな柱だ。高知FDの1試合平均観客数は700人ほど(2017年実績)。NPB(セ・リーグ、パ・リーグのプロ野球)のような集客を見込めない独立リーグにおいて、一体どのようにしてスポンサーを獲得したのだろうか。

「一般にプロスポーツは来場者数や放映権料などの数字を指標にしますが、人口の少ない地方で、それは通用しません。首都圏で成功しているビジネスモデルをそのまま持ってきても、高知ではうまくいかない。経営危機に陥っていた当時、チームコーチングを採り入れ『高知FDとは何か?』をブレストして、出てきたキーワードが『地域課題を解決する起爆剤』でした。高知県は課題先進県と言われています。地域の課題を解決し、地域に賑わいをもたらすスポーツチームになれば、スポンサーにとっても価値が高まると考えました」(北古味氏)

高知FDは地域のイベントや祭り、子供たちを対象にした野球教室や体育の授業など、規模を問わずありとあらゆるイベントに協力。その数、年間200以上にのぼる。

子供たちを対象にした野球教室や体育の授業など、年間200以上のイベントに協力している

さらにスタジアムでは、支援学校に通う生徒による物販イベントや、外国人をボランティアスタッフとして招き国際交流イベントなどを開催し、多様な人たちを巻き込んでいった。そうした取り組みは地域活性にとどまらず、新規ファンやスポンサーの獲得につながるという相乗効果を生んでいる。

国際交流にも力を入れており、海外からも数多くの選手が参加

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