MARKS & WEB 日本発、気鋭の自然派化粧品ブランドの広報戦略

松山 剛己(マークスアンドウェブ 代表取締役社長)

マークスアンドウェブは、1908年創業のせっけんメーカー「松山油脂」の子会社として2000年に設立した、フェイスケア、ヘアケア、ボディケアアイテムの企画・販売を手がける会社です。店舗は2002年の丸ビル(東京)への出店を皮切りに続々と増え、全国81店舗まで拡大しました。売上高は39億円(2017年9月期)と松山油脂を上回る規模まで成長しています。

PRはモノづくりのお手伝い

ブランドの世界観を重視する当社のPR戦略はちょっと変わっています。まず前提として、広告はほとんど打ちません。我々はマスを狙う企業ではなく、100人のうち2、3人のコアなファンがいればいいと思っているからです。その方々にリピートしていただくとともに、口コミやギフト需要などで評判の輪を広げていただくことが目標です。

そこで大切にしているのが、お客さまに自分の言葉で語っていただくこと。消費者は、与えられた情報よりも自ら見つけた情報に価値を感じますし、愛着も抱きやすいからです。

そのための取り組みのひとつが店頭や商品を通じたコミュニケーションです。松山油脂という「メーカー」が大本にある当社では、製品の「つくり手」の視点から商品の魅力を正直に伝えるPRを意識しています。かっこいい言葉で飾ろうとすると、結局は各社同じような方向性になってしまうと感じています。

店舗スタッフには消費者から受けた質問に丁寧に答えたり、具体的に商品について説明したりするように教育しています。また、PR・広報担当の肩書きを「店舗管理リーダー」に変更し、メディア対応とともに実店舗の運営・開発も担当してもらっています。

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