22歳でホテル5軒を経営 気鋭のホテルプロデューサーの構想

22歳にして5軒のホテルを経営する新進気鋭のホテルプロデューサー、龍崎翔子氏。今年4月、北海道に新たなホテルをオープンした。ユニークなキャリアと、ホテルビジネスの可能性を語った。

4月に北海道層雲峡にオープンしたホテルクモイ。古びた旅館を再生したホテルで、水タバコを楽しめるスペースやビリヤードが並ぶプレイラウンジ、暖炉のあるシアタールームなどが整備されている

龍崎 翔子(L&G GLOBAL BUSINESS取締役、ホテルプロデューサー)

2018年4月、北海道の大雪山の麓にある道内有数の温泉街、上川町層雲峡で一軒の古びた旅館が「ホテルクモイ」としてリニューアルオープンした。黒岳ロープウェイの前に位置し、バスターミナルにもほど近い便利な立地のそのホテルは、層雲峡で異色の存在だ。

温泉宿といえば「癒し」をテーマにした和風の内装を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、「ホテルクモイ」に一歩足を踏み入れると、ヒビの入ったコンクリートやメタリックなステン素材が目に入る。エントランス横にあった食堂はビリヤードが並ぶプレイラウンジに、フロント前のロビーは暖炉のあるシアタールームに変わり、ホテル内で水タバコを吸えるスペースも用意されている。

「ONSEN2.0」と称してこの新感覚ホテルをプロデュースしたのは、現在22歳、東京大学経済学部に在籍している龍崎翔子氏。龍崎氏は19歳でホテル企画・運営のスタートアップ、L&G GLOBAL BUSINESSを立ち上げ、ホテルプロデューサーとして同社を率い、ほかにも北海道の富良野、大坂、京都、神奈川の湯河原に計4軒のホテルの経営に携わっている。

「ホテルクモイ」は、龍崎氏のユニークなキャリアと繋がっている。まずは、その歩みを振り返ってみよう。

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