2017年12月号
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従業員第一の経営でブランド力向上

商品ではなく作品を売る 美味しさを創り出すモスバーガーの強み

櫻田 厚(モスフードサービス 代表取締役会長)

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おいしさ、できたて、手づくりにこだわり、ファーストフードとは対極のハンバーガー文化を築き上げてきたモスバーガー。櫻田会長が、初期投資180万円でスタートした成長の歴史と、同社の理念について語る。

櫻田 厚(モスフードサービス 代表取締役会長)

商品ではなく作品を売る

モスバーガーの創業は1972年。櫻田会長の叔父、櫻田慧氏が「アメリカで食べたとびきり美味しいハンバーガーを日本に」という想いから、証券会社を脱サラしモスバーガーをスタートした。

同じ時期、1971年には、大阪万博にケンタッキーフライドチキンの日本1号店、世界のマクドナルドが銀座三越の1階に華々しくオープンしている。

そうしたなか、埼玉県との県境、東京都板橋区成増に、面積2.8坪。初期投資180万円で八百屋の倉庫を改築してオープンしたのが、モスバーガーの1号店。

櫻田会長は、20年前に亡くなった創業者の「俺たちはハンバーガーという商品ではなく、作品を売る」という言葉が忘れられないという。大量に作ったものを大量にストックして大量に販売するというスタイルは取らない。一つひとつ心を込めて、商品ではなく作品を作る。それが創業当時からのモスバーガーの変わらぬ姿勢だ。

お客さま一人ひとりに対して、例えば子どもならマスタードを控える、オニオンを抜いたり、ケチャップの量まで調整する。つまりカスタマイズしていく。

「商品と作品は、まちがいなく違います。本当の『おもてなし』を提供する、お客さまを喜ばせる、幸せな気分にする。モスは、そういうお店だということを、創業者から学びました」(櫻田会長)。

心を込めるとはどういうことか。見栄えや温度・量目・そうしたものが全て顧客の望むように揃ってはじめて100点に手が届く。マニュアル通りに作るだけでは、常に70点の商品しかできないということだ。

「加えてクリエイティビティが必要です。心を込めるとは、想いをクリエイティブに変えていくことではないでしょうか。『食を通じて人を幸せにする』のがモスの経営ビジョン。モス対マックとか、勝った負けたは、どうでもいいんです。食に携わる人間として、心から人を幸せにしたいと思っています」(櫻田会長)。

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