ロシア版シリコンバレーの凄み 国営企業が存在感

ロシアはソ連崩壊まで技術開発・研究活動が厳しく制限されており、ベンチャー育成が進んでこなかった。現在は政府の主導のもと、国営企業がイノベーション創出とベンチャー共創を推進。『ロシア版シリコンバレー』の整備も進んでいる。

ロシアは航空宇宙や原子力で高い技術力を持つ国営企業も多い。これら企業とベンチャーの共創が期待されている(写真上:ソユーズ宇宙船、下:スモレンスク原子力発電所)

国営企業がイノベーション推進

オープンイノベーションは世界的な盛り上がりを見せているが、ロシアはこの分野では比較的新しいプレイヤーだ。イノベーションへの関心の高まりと、その促進のための法整備によって、ロシアではテクノロジー系ベンチャーの起業と成長を健全にサポートする環境が整ってきている。

これは歓迎すべき状態だろう。そもそもロシアでは、ソ連が崩壊するまで、ほぼ全ての研究活動は閉鎖的な研究機関によって行われ、その技術を活用するのは国策製造業に限られていた。知識の移動は厳しく制限されており、新しいテクノロジーは設計図の中に埋もれていたのだ。

この結果、1990年代から2000年代にかけて、多くの企業は経営難に苦しむことになった。ソ連時代から大規模なインフラストラクチャーが継承されたにもかかわらず、設備は非効率であり、低賃金の熟練工と国有企業への大幅減税によってかろうじて競争力を保っている状態だった。

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