2017年11月号

情報セキュリティ対策

新技術で紙文書を完全抹消

エプソン販売

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個人情報を含んだ膨大な量の文書処理に課題を抱えている自治体は少なくない。山形県酒田市はそのような課題の解決と同時に循環型社会への貢献を実現している。支援企業のエプソンは最新の技術と開発力で紙の未来を変える新たな価値を生む。

田中 愛久(酒田市商工観光部部長)     佐藤 良広(酒田市市民部市民課課長)

自治体が講じなければならないのは、情報ネットワーク上のセキュリティ対策だけではない。個人情報をともなう膨大な量の文書を取り扱う自治体にとって、紙の文書の処理は決して無視することのできない重要な課題である。

紙文書のセキュリティ向上を実現
山形県酒田市の取り組み

山形県酒田市では、月に一度、全庁的に外部の専門業者に委託して紙の文書の焼却処分を行っている。しかし、市民部市民課の取り扱う文書には、マイナンバー情報をはじめとする多くの個人情報が含まれているため、簡単に外部へ渡すことができない。そのため、外部業者へ委託するとしても、処分が完全に完了するまでは職員が監視をする必要があった。庁内で処分をするにあたっては、毎日複数台の裁断機を使用して細かく処理をしていたが、事前に紙の分類を行わなければならなかった。このように、これまでのセキュリティ面に配慮した紙の文書処理には、多くの職員の労力やコストがかかっていた。また、酒田市ではごみの減量化にも取り組んでいるため、焼却処分や裁断処分だけではなく、再生利用についても考えなければならなかった。

そこで、2017年5月、同市はエプソンの『PaperLab(ペーパーラボ) A-8000』を東北地方で初めて導入した。ペーパーラボは、使用済みの一般コピー用紙を原料として、文書情報を完全に抹消した上で、新たな紙を生産することができるオフィス製紙機である。使用済みの紙を一度にまとめて投入すると、1時間で915枚の使用済み用紙を720枚の再生紙に変える(90g/㎡,A4サイズ)。現在、同市では、カーボン紙など再生が難しいものを除いた文書の処理についてはこの機器を活用し、セキュリティ対策から資源の再生までを一気に実現している。 「文書を外部に持ち出すことなく、庁内で安全に処理することができるのが魅力です。また、裁断するだけでは文書に含まれる情報を完全に消すことはできませんが、ペーパーラボなら一瞬で完全に情報が抹消されます。安心して処分から再生利用まですることができています」と酒田市市民部市民課の佐藤良広課長は語る。

酒田市役所1階に設置されている『PaperLab(ペーパーラボ)A-8000』と管理している商工観光部 商工港湾課 企業立地・産業振興主査の齋藤理博氏

ペーパーラボが変革をもたらす
市民とのコミュニケーション

支援企業のエプソンでは東京都新宿区にデモルームを構えており、連日多くの人々が見学に訪れている。場合によっては各地の導入企業や導入自治体への見学もコーディネートしている。

酒田市商工観光部の田中愛久部長も、導入するにあたってデモルームへ見学に訪ねたうちの一人だ。「稼働しているときに出る音が、想像していたよりもずっと静かでした。導入後は庁舎1階の入口からすぐ見えるところに設置し、市民の方にも見ていただけるようにしています」と田中部長は語る。使用済みの紙が新たに生まれ変わる仕組みを説明した動画が機器の近くで流れているため、市民にもその魅力がよく伝わるようになっている。

現在は、閉庁後に担当者が庁内1階にある6つの課から、その日に処理すべき文書を2000枚ほど回収してくる。それらを一度にペーパーラボへ投入し、機器に鍵をかけてから退庁すると、翌朝には、生まれ変わった紙が出来上がっているのだ。「今後は他の課でも利用できるようにし、全庁的に紙の文書を安全に処理できるよう、運用体制も含めて考えていきたいです」と田中部長は語る。

出来上がった紙は市民が自由に利用できるように、1階にあるコミュニケーションスペース付近に設置されている。庁内でも積極的にペーパーラボで作った紙の活用を進めており、名刺への活用も検討しているほか、見学者へ配布するためのノートを作るよう計画を進めているところだ。再生された紙は風合いもよく、色や厚さを変えることもできるため、様々な用途での活用が見込まれる。社会科見学などで市役所を訪れた子どもたちの興味を引き、環境に配慮したまちづくりを学んでもらうツールとしても活躍している。

新しい価値の提供で
企業・自治体へ多様な貢献

ペーパーラボによる価値提供は、単なる製紙機としてのものだけにとどまらない。「ペーパーレス化が進められる中でもやはり紙の利便性は大きく、特に自治体などにおいては、紙をまったく使わないようにすることは難しいです。」と田中部長は語る。そこで考えなければならないのは、紙を使いながらもセキュリティ面や環境面に配慮することである。プリンターなどの商品を通じて紙と深く関わってきたエプソンは、大量の水を使わない「ドライファイバーテクノロジー」という、「繊維化」「結合」「成形」の3つのプロセスで構成された新たな技術を用いてこの製品を開発した。それは機密情報が含まれた紙をわざわざ外部に持ち出すことなく、内部で完全に情報を抹消することで、これまで多くの労力がかけられてきた紙文書のセキュリティ向上に大きく寄与する、画期的な機器である。今後もより多くの自治体への導入を進め、これまで課題であった紙の文書の安心・安全な取り扱いに貢献していく。

 

エプソン販売株式会社への

お問い合わせ


エプソン販売株式会社
PaperLabインフォメーションセンター
TEL:050-3155-8990
URL:http://www.epson.jp/paperlab

 

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