経営者より事業家でありたい 23歳起業家の人生戦略

「才能や知識よりも、いかに早く始めて、どれだけ多くのチャンスをつかむかが大事」。そう語るのは、大学在学中に、民泊の収益化支援システムで起業し、事業を成長させている留田紫雲氏。23歳の起業家が、新しい市場を開拓している。

2015年11月、大学在学中にVSbias(ブイエスバイアス)を創業。わずか7ヵ月後の2016年7月にITベンチャー、メタップスへの売却を果たした留田紫雲氏。現在は、同社の最年少子会社社長として、民泊の領域で事業を拡大させている。

2016年10月には、民泊運用の収益を向上させるツール『Baberu』をリリース。『Baberu』は、開始6ヵ月で流通累計総額12億円、総宿泊客数10万人を突破している。

VSbiasは、民泊物件を運用している個人・法人向けに、収益データ解析や、宿泊予約仲介サイトの管理を一元化するシステムを提供(部屋の写真はイメージ)

起業は若ければ若いほど良い

留田代表は18歳からビジネスを始めており、23歳の若さでありながら、すでに5年の事業経験を持つ。

「起業するのは、若ければ若いほど良いと感じています。若いうちの能力はどんな人も変わらないと思いますが、打席の数は重要。どれだけ早いうちに挑戦し、かつ根気強く挑戦し続けるか。それが、30歳、40歳になって能力に変わる。才能や知識よりも、いかに早く始めて、どれだけ多くのチャンスをつかむかが大事だと思います」

民泊に関心を持ったきっかけは、大学時代に不動産会社の集客・マーケティング支援に携わったことだった。

「不動産業界には、課題が多いことに気づきました。例えば、今、日本には数多くの外国人がいますが、外国人をターゲットに賃貸物件を仲介する会社は少ない。一方で、空室・空き家の問題が深刻になっている。それなら、空室対策として外国人の集客に力を入れれば良いと考え、外国人向けの不動産仲介事業を始めました」

しかし、それは「本質的な解決にならない」と気づいたという。

「人気物件は勝手に売れるので、不人気物件に人を流すことが主な仕事になる。そうした仲介ビジネスよりも、物件の価値自体を高めることが、空室・空き家問題の解決には重要だと考えるようになりました」

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