地域色と首都圏色は、2:8/JR東日本・おやつTIMES

地産品を集めて販売する店舗「のもの」は、地域を支える一つの事業となった。既存産品を紹介するだけでなく、地域の人々と商品開発から行う「おやつTIMES」は、若い世代の取り込みに成功している。その立ち上げには、多くの人の協力があった。

  1. 新規事業開発のポイント
  2. 生産、物流、販売などの課題を、多くの人の協力によって解決することで、全く新しい事業を生み出す

 

前回は、イトーキが取り組むEconifa事業、SYNQA事業から「バリューチェーンの構築を念頭に、社会価値を実現するパートナーと共に、自社の強みを発揮する位置を見出す」という視点が得られた。

今回は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の安彦奈津美氏らが取り組む、「おやつTIMES」事業の取り組みを紹介し、同時に「社会価値を組み込んだ新規事業開発」を起こすための要点を見出していく。

地域の良さを発信する商品開発

JR東日本グループは、2012年から地域の食材や加工品を首都圏で紹介する「のもの」事業を開始し、上野と秋葉原に直営の店舗を開設するなど、地域の魅力を物販を通じて発信する新規事業に取り組んでいる。「おやつTIMES」事業は、地域の地場のメーカーと共にお菓子の生産、流通、販売を行う新規事業として2015年に開始した。従来の「のもの」事業では、地域の産品を各地域の行政などと協力しながら集め、店舗やイベントを通じて販売を行ってきた。そうした中、商品開発を含めた新規事業「おやつTIMES」に取り組んだ背景に、地産品の売場が「のもの」以外に思うように広がらない、店舗事業「のもの」の主な購買層が中高年女性であり偏りがあるという課題があった。

「おやつTIMES」事業について、「のもの」を運営するジェイアール東日本商事の水野寛子氏は以下のように話す。

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