調剤業務依存から脱却へ 薬局の新事業領域を分析

これまで見てきたように、薬局には幅広い新規事業のチャンスがある。地域医療に貢献するために、薬局には何ができるか。分野別に可能性を整理してみよう。

薬局が地域医療に貢献する手段は、調剤業務以外にもさまざまだ

図は3月12日に開催された内閣府規制改革会議に、日本薬剤師会の森昌平副会長が提出した資料であるが、ここには地域医療を支える調剤薬局にとっての新しい事業領域が端的にまとまっている。

現在の薬局では、「ラスト・アクセス」に含まれる調剤業務が中心である。日本薬剤師会の薬局薬剤師向けアンケート調査(2011年)によれば、調剤収入の割合が90〜99%という薬局は、全体の7割以上を占めている。

しかし、同調査によれば、調剤以外の収入の割合を高めていきたいと考える薬局が全体の過半数を占め、新しい事業への関心は高い。その際にターゲットとなるのが、「ファースト・アクセス」「チーム・アクセス」「ソーシャル・アクセス」の3分野だ。

薬局の新事業領域

出典:内閣府規制改革会議「医薬分業における規制の見直し」日本薬剤師会・森昌平副会長提出資料

 

1.ファースト・アクセス

地域住民の身近な健康相談や、セルフメディケーション推進のための拠点としての「ファースト・アクセス」機能。かかりつけ薬局や、地域の健康ステーションといった言葉でも表現することができる。

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