2014年11月号
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社会イノベーションの起こし方

オリンピックで地方はどう変わる? 下村五輪担当大臣×首都圏知事

下村博文(五輪担当大臣)、上田清司(埼玉県知事)、黒岩祐治(神奈川県知事)、浅野史郎(元宮城県知事)

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東京五輪を地域にどう活かすかは、全国の自治体が考えるべきテーマだ。8月末に開かれたNPO法人ふるさとテレビのシンポジウムでは、五輪担当大臣や首都圏自治体の知事が戦略やアイデアを披露した。

NPO法人のふるさとテレビ(岡村正会長=日本商工会議所名誉会頭)は8月28日、設立9周年記念シンポジウムを開催した。同法人は地域活性化に取り組んでおり、今回のシンポジウムは「2020年東京オリンピック・パラリンピックと地方活性化」をメインテーマに置き、自治体関係者や経営者など約500人が参加した。

冒頭、岡村正会長の挨拶に続いて、下村博文東京オリンピック・パラリンピック担当大臣(文部科学大臣)が基調講演を行った。

2016年秋、日本でスポーツ・文化ダボス会議開始

下村博文 東京オリンピック・パラリンピック担当大臣(文部科学大臣)

2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、日本に与えられたラストチャンスです。東京一極集中を加速させるのではなく、オールジャパンを元気にする企画を考えなければいけません。

スポーツには大きな可能性があります。例えば、秋の臨時国会ではスポーツ庁の設置法案を提出しますが、これは、アスリートだけでなくすべての人がスポーツに取り組み、健康寿命を伸ばそうという狙いです。生活習慣病に関する医療費は年間4兆円に上りますが、スポーツで生活習慣病を抑制する環境を作れば、医療費はぐっと削減できるでしょう。

オリンピック・パラリンピックはスポーツだけでなく、文化芸術の祭典でもあります。北海道から沖縄まで全国を活性化する受け皿として、文化芸術振興に取り組みます。2020年の1年限りのイベントではなく、来年から約5年かけて行います。大切なことは、世界中から人が集まる仕掛けづくりです。昨年1年間で外国人観光客は1000万人を超えましたが、国は2020年に2000万人、30年には3000万人の達成を目指しています。その実現の最大の受け皿が、それぞれの地域に根ざした特徴的な文化芸術です。

2016年秋には「スポーツ・文化ダボス会議」を日本で開催します。文化芸術の担い手、アスリート、ビジネス関係者など、約2000人が世界から集まります。ここでは、文化芸術立国として世界中の人たちが日本に訪れるようなアイデアと企画を、世界中の人たちと一緒に作ります。ぜひ、皆さんにも参加していただきたい。

少子高齢化がこのまま進行すれば、多くの自治体が衰退し、消えていきます。そうさせないためには、地域の知恵が必要です。その知恵とは、それぞれの有形・無形の文化財を活用して地域を発展させること、そしてそれを五輪に連動させることが大切なのです。日本人は日本の素晴らしさに気づいていません。日本の眠れる文化をどうやって引き出し、いかに発信するかが重要です。

この取り組みは2020年で終わりではありません。自分の生きる地域に世界中の人を呼び、伝統文化、日本人のおもてなし、本当の和食などを提供し続ける。そうすれば、もう一度この国に活力を蘇らせることが可能です。

これからの6年間、我々が先頭に立ち、皆さんと一緒に取り組んでまいります。

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第二部のパネルディスカッションでは「東京オリンピック・パラリンピックへ向けての首都圏自治体の計画並びに課題」をテーマに、下村博文大臣に加えて上田清司埼玉県知事、黒岩祐治神奈川県知事が登壇。東京五輪を地域活性に活かすアイデアを話し合った。司会は浅野史郎神奈川大学教授(元宮城県知事)が務めた。

世界一の未来都市を示す

浅野  まず、2020年東京五輪への期待を教えてください。

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