日本最大の地熱発電所・八丁原 地域に根ざす「地熱」の可能性

地熱は、半永久的に利用できる純国産の再生可能エネルギーとして注目されてきた。大分では、早くから地熱発電の研究が進められており、八丁原地区で大規模な地熱発電が実用化、地域に根付きながら運営されている。

自然豊かな九重連山のふところに建てられた八丁原発電所。発電所の標高は1100m、蒸気井の深さは最深3000mにもなる

阿蘇と九重の接点にあたる瀬の本高原から、猟師山(標高1423m)の山裾を北に向かうと、道路は落葉広葉樹の深い森に入っていく。自然の森を抜けると突然視界が開け、八丁原発電所(大分県九重町)から立ち上る水蒸気が見えてくる。

敷地内には展示館が設けられ一般公開されている。この日は、同発電所副所長の川副聖規氏が地熱発電のシステムについて説明してくれた。

大正時代に始まった取り組み

八丁発電所は地熱発電所としては国内最大であり、純国産のクリーンエネルギーの有効利用という観点から脚光を浴びている。

川副 聖規 九州電力 八丁原発電所 副所長

「発電量は1号機、2号機合わせて11万kWで、年間の発電電気量は約8億7000万kWhです。これは、一般家庭用とすれば約3万7000軒分の電力に相当し、ほぼ20万klの石油消費量を節約できます」

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