自社の理念をつくるには、どこから始めればいいのか。いきなり大上段に構えて、「自分の使命は?」などと考えても、前に進まない。老舗の家訓は「宝の山」であり、そうした理念を真似してみるのも有効だ。

坂上仁志
フォスターワン代表取締役社長
経営コンサルタント
「理念を掲げることの大切さはよくわかったが、いざ作るとなると面倒だし、なかなか...」という経営者が多い。経営コンサルタントであるフォスターワン代表取締役社長、坂上仁志氏は、「きちんとステップを踏めば、誰でも理念をつくることができます」と語る。
「理念とは経営するうえでの強い信念、哲学、倫理観、弱い自分への戒めです。ですから、社長自身が理念をつくらなくてはいけません。ただし理念のすべてを社長が決めてしまうと押し付けがましくなり、社員たちは素直に受け入れてくれません。まずは土台部分を社長が作成し、細かい部分は社員全員でつくり込むべきです」
真似から始め、修正を繰り返す

理念とは、「自分が何のために働いているのか」を問い直す原点となるものだ。しかし、そうした大きな問題を突きつけられると、どう考えたらいいのか難しい人も多いだろう。坂上氏は、「最初は他社の理念を真似することから始めればいい」とアドバイスする。
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