「経営陣」は一体で模範となれ

理念浸透を目指す企業は多いが、持続できている企業は一部にとどまる。野村総研の松田真一氏は、理念と業績目標を両立させる「前向きな葛藤」に挑む姿勢を、「経営陣」が一体となって示すことが重要と説く。

松田 真一
野村総合研究所 コンサルティング事業本部 上席コンサルタント

1990年代、多くの企業が業績目標のみを強調するようになった結果、組織の閉塞感を招いただけでなく、社員の経営層に対する不信感をも高めました(図1参照)。

そのため2000年以降は改めて理念を強調する企業が増えましたが、理念浸透の取組みが形骸化している企業と、持続している企業があり、そこには大きく2つの根本的な違いがあります。

理念浸透の本質は
「理念と業績目標との両立」

まず一つ目の根本的な違いは、理念形骸化企業が、「企業」における理念浸透の本質をはき違えていることです。理念形骸化企業では、理念浸透を業績目標から切り離して取り組んでいます。しかし企業は、学校やボランティア団体ではありません。業績目標から目を背けた活動は早晩、形骸化せざるを得ません。

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