街を「学びとチャレンジ」の場に
まちなかを舞台にした市民大学「マチナカレッジ」。全国に広まりつつある市民大学が今、熊本でも熱い。その裏には、そこに関わるすべての人に喜びをもたらす仕組みを構築した仕掛け人たちがいる。その一人が、ディカーナの代表取締役、荒木真吾氏である。
熊本の「マチナカレッジ」は、この夏で13回目を迎えた。講座の内容はカルチャーやビジネスなど多岐にわたり、これまでの受講生は2500人を超える。講座の場所は、街の中にある居酒屋、カフェ、美容室、本屋、ある時には空き店舗など、商店街全体を舞台にする。とにかく、熊本のまち全体がキャンパスとなる。
コンセプトは「街はキャンパス。誰でも学生。誰でも先生」。受講生には学生もいれば、社会人、定年を迎えた人もいる。迎える講師も、商店の店員もいれば、美容師などの技術者、工房の職人、経済の専門家、時には政治家など、実にバラエティに富む。
熊本は「丁度いい規模感」
受講料は高くなく、講師はボランティアで、交通費などの経費が支払われるのみ。会場も、基本的には無償で提供を受ける。ここまで聞けば、受講者以外にどんなメリットがあるのか首をかしげたくなるところだが、関わるすべての人にしっかりとメリットをもたらす仕組みが構築されているのだ。
マチナカレッジの発起人であるディカーナ代表取締役・荒木真吾氏は、こう語る。
「講座の受講生は、学びの機会や同じ興味を持つ仲間との出会いを得ることができます。一方で講師は、講座を持つことで自らの技術をPRする営業の機会を得、人脈を広げることもできます。そして会場となる店舗などは、店舗のPRや新規顧客獲得の機会を得ることができます。初めての店というと、なかなか行きづらかったりしますが、一度そうやって店を訪れると、人はそこに親しみを感じるものです」そんな3者のうれしい仕掛けがマチナカレッジにはあると、荒木氏は胸を張る。
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