産業・立地・人材の高ポテンシャルを活かし、九州の発展を支援

経済産業省の出先機関であり、九州地域の7県(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県)を管轄している九州経済産業局。コロナ禍の2021年8月に同局の局長として着任した後藤雄三氏に、九州経済の成長戦略や特徴的な取り組み、自身の信条などを聞いた。

後藤 雄三(経済産業省 九州経済産業局長)

九州のポテンシャルは多彩な産業・立地・人材

2021年8月1日付で九州経済産業局(以下、九経局)の局長に就任した後藤氏。「まさか地元で働けるとは思っていなかった」と運命を感じつつ、「九州には高いポテンシャルがある。様々な施策を動員して、我々が率先してしっかり汗をかき、九州の発展をサポートしていきたい」と力強く語る。

コロナ禍に着任して5か月が経ち、九州の経営環境について、「全体として回復の兆しがあり、これから反転攻勢に出られれば」と期待する。九州のポテンシャルとして、後藤氏は大きく3つを挙げる。1つ目は、豊かな自然に恵まれて多彩な産業群があることだ。

「自動車や半導体、農林水産、バイオ、環境・エネルギーなど、幅広い産業でいろいろな企業が活躍されています。最近、世界的な半導体メーカーの台湾TSMCが熊本に工場を設立すると発表されて、さらに活気づくと思われます」

2つ目として、九州は日本の中でもアジアに近く、アジアのゲートウェイとしての役割を果たしていることがある。九経局は地方の経産局の中で唯一、国際部を有している。

「これまで20年にわたり、中国の商務部と科学技術部、韓国の産業通商資源部と年1回、3カ国の産学官関係者が集まる会議を開催してきました。こちらはいち地方局で、相手は中央官庁ですから、このような経済交流は稀なケースでしょう。かねてから九州の食を輸出したり、最近はアジアに限らず若手が主体となって九州の焼酎をパリのソムリエにPRするような取り組みを進めたりしています」

そして、3つ目は人材だ。

「九州でいろいろな人に会って感じるのは、活気と九州愛の強さ。実は人材のポテンシャルが、九州の一番の強みだと実感しています」と言い切る。

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