どう対応する、ビジネスの脱炭素転換 つながりから産業を再構築

環境領域の研究・政策提言を行う地球環境戦略研究機関(IGES)のメンバーとともに、脱炭素時代の事業環境を考える本連載。今回と次回の2回に分け、これまで取り上げた6つの観点から、ビジネスの力で脱炭素社会をいかに実現するかを語り合う。

 

上段左から/髙橋健太郎氏、栗山昭久氏、渡部厚志氏
下段左から/粟生木千佳氏、山ノ下麻木乃氏、髙橋康夫氏(いずれも地球環境戦略研究機関〔IGES〕)

加速する脱炭素の流れに取り残されてはいけない

――昨年11月に終了した英国グラスゴーでの「国連気候変動枠組条約 第26回締約国会議(COP26)」以降、脱炭素に関する世界の動きはどうなっていますか。

髙橋(健) COP26の「グラスゴー気候合意」では、地球の気温上昇を産業革命前に比べて1.5℃以下に抑えるという努力目標追求への決意が再確認されました。ただ、現在の各国の削減目標では不十分で、各国は今後、目標のさらなる引き上げを求められることになるでしょう。

2030年までには残り8年しかなく、具体的な行動に迫られている状況で、さまざまな業界団体やステークホルダーが動き始めています。また、COP26では航空や海運、森林関係の業界など、幅広い分野でのアライアンスに関する発表がありました。今後は各分野でさらに新たなアライアンスや協力、パートナーシップが立ち上がり、取り組みが進みそうです。これに乗り遅れると、置いてきぼりになってしまうという危機感があります。

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