超硬耐摩耗工具・金型でトップシェア 海外展開と新規事業創出に注力
超硬合金を用いた高精度の耐摩耗工具・金型を製造し、超硬耐摩耗工具専業として国内市場において長期にわたり30%超のトップシェアを堅持してきた冨士ダイス。同社が強みを持つ粉末冶金・超精密加工技術を生かし、新たな事業分野へチャレンジするとともに海外市場の開拓にも力を入れている。

春田 善和(冨士ダイス 代表取締役社長)
様々な製品をつくるために
幅広い産業で使われる工具
超硬合金は、炭化タングステンを粉末にして、結合材としてコバルトまたはニッケルを用い、それらを1300~1500℃前後の高温で焼き固める(粉末冶金法)ことで造られる硬質な合金だ。冨士ダイスでは、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持つこれらの超硬合金を用い、高精度で微細形状の加工を行うことで耐摩耗性の高い工具や金型を製造している。
具体的な製品としては、まず引抜・押出・圧延加工をして、エアコンや輸送機器に使われるパイプや線材などを造る工具がある。また、アルコール飲料缶や清涼飲料缶、カメラやセンサーなどのレンズを生産するための金型、二輪車や四輪車、各種製造用機械などの部品をつくる鍛造用金型・工具なども挙げられ、幅広い産業で広く利用されている。身の回りの金属製品で、冨士ダイスの工具を使って製造されているものは多い。
冨士ダイスの製品、ガラスレンズ成型金型(左)と製罐金型。超硬工具により、コストを抑制しつつ大量生産が可能になる
「原料の配合や粉末粒度を調節することで、硬さや粘り強さの異なる多様な超硬合金を造り出すことができる粉末冶金技術と、それを仕上げ精度0.1ミクロン単位(髪の毛の約1000分の1)まで高い精度で加工できる超精密加工技術の両方を持っていることが当社の特長です」と春田善和社長。その強みを生かし、国内の超硬耐摩耗工具市場において長期間30%以上のトップシェアを堅持してきた。
世界の製造業で必要とされる製品
日系企業以外の顧客層を開拓
同社の超硬耐摩耗工具を取り巻く環境について「日本のものづくり産業を取り巻く環境は明るいとは言えません。国内の工具・金型のマーケットは横ばいで、当社はグループで約3000社と取引がありますが、中長期で見ると国内市場のパイが急拡大することはないだろうと見ています」と春田氏は分析する。持続的な成長を実現するために掲げるのが海外事業の飛躍と新規事業の確立だ。
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