眼鏡から天文台用集光器まで 「光を操る100年企業」を目指す

2019年に創業80周年を迎えた眼鏡レンズメーカーの東海光学。素材開発や設計のみならず二次加工や市場開発でも独自性を発揮し、メガネの低価格化などの逆風にも対応してきた。四代目社長の古澤宏和氏に、挑戦する社員の育成法や100周年に向けての抱負を聞いた。

古澤 宏和(東海光学 代表取締役社長)

国内メガネ市場とともに
成長と進化を遂げた創業期

東海光学(愛知県岡崎市)の歴史は1939年、古澤宏和社長の祖父にあたる古澤静氏が中区向田町にレンズ工場を建てたのが始まりだ。以来一貫して眼鏡レンズを主力に成長を続けることができたのは、ボランタリーチェーンであるオールジャパンメガネチェーン(AJOC)の指定レンズメーカーとなり、市場の成長と共に業績を伸ばせたことが大きい。

東海光学本社(愛知県岡崎市)

「最大のターニングポイントは、メガネレンズの素材がガラスからプラスチックに変わった時でしょう。ガラスとプラスチックでは、使う装置も製造技術もまるで違うので社員たちも困惑したと聞いています。当時社長だった現会長(古澤武雄氏)がAJOCの理事長にも相談した上で、プラスチックが主流になると判断して大きな投資を決めたからこそ、いまがあるのです」と、四代目社長の古澤宏和氏は語る。

1981年にはプラスチック分野を強化すべく、プラスチックレンズメーカーのサンルックス(福井県鯖江市)に資本参加し、翌年にはプラスチックレンズの専門工場を新設。「挑戦者たちが集う場所」という企業精神のもと、新たな事業領域の開拓や海外展開にも挑んできた。

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