世界の海を取り戻す 「PLA PLA」に結実した「さがデザイン」

佐賀県唐津市の波戸岬。景勝地でありながら大量の漂着ごみに悩まされる海岸に2026年6月、「世界海洋プラスチックプランニングセンターPLA PLA」がオープンした。前号に続き、世界中の人とともに海洋プラスチック問題について考えるための「場」がどのようにして誕生したのかを聞いた。

聞き手 : 小宮信彦 事業構想大学院大学 特任教授/電通 シニアイノベーションディレクター

佐賀県政策部 政策総括監 小山由希子氏

「再生」を象徴する建築

小宮 PLA PLAは波戸岬の海岸にあり、すぐに海にも出られます。建物の素材も特徴的ですね。

波戸岬海浜公園にあった築約50年の休憩所を再生、増築して建設された「PLA PLA」。問題の「現場」である海岸に隣接し、フィールドワークが可能になっている。

小山 海洋プラスチック問題の「現場」にいる感覚をもってもらうために海岸に隣接した場所に建てました。更地からの建設ではなく、波戸岬海浜公園にあった築約50年の休憩所を再生し、必要な分だけ増築しました。

小宮 海洋プラスチックの回収から再生まで循環させるというのが、プロジェクトを貫くテーマでした。

小山 様々な場所で「再生」を体現しています。増築部分には佐賀県産の木材を使い、屋根には一体型の太陽光パネルを載せ、断熱性能の高いガラスと高効率の空調を入れました。佐賀県の公共施設として初めてZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の認証を取得しています。屋根の裏側は再生プラスチックのパネルで、建物まわりは「プラ垣」といって、漂着した浮標(ブイ)を蛇籠に詰めて並べています。

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