ビジネスモデルを変えて目指す成長 共創で事業の幅を広げる
総合エンジニアリング企業の千代田化工建設は、プラントの設計・調達・建設(EPC)の事業で受注方針を見直すと共に、社会実装ビジネスの拡大を図る「自己変革」を進めている。変革を通じて持続的な成長と、「社会の“かなえたい”を共創(エンジニアリング)する」というパーパスの実現を目指す。

太田 光治(千代田化工建設 代表取締役社長CEO 兼 CSO)
総合エンジニアリング企業として
エネルギーのインフラを構築
千代田化工建設は1948年、戦災で傷ついた国内の製油所の復旧を目的に、三菱石油の工務部門が独立する形で創業。以降、「技術による社会への奉仕」をスローガンに掲げ、総合エンジニアリング企業として社会を支えるインフラ構築に携わってきた。
「私たちはメーカーとは異なり、自社で生産設備を持たず、プラントの設計・調達・建設を行って顧客に引き渡すのが生業です。一般的にはエンジニアリング会社といわれ、人が財産の会社です」と、代表取締役社長の太田光治氏は説明する。
高度成長期を経て、技術革新とともに同社がつくるプラントの規模は大型化、1つのプロジェクトの成否が業績を左右するようになった。2000年には経営危機に瀕したが、大型LNG(液化天然ガス)プラント受注に大きく舵を切り、プロジェクトを連続受注するなどして乗り越えた。また、2018年には米国における大型LNGプラント建設プロジェクトで巨額の損失を計上。再び経営危機に陥る中、三菱商事や三菱UFJ銀行による財政的、人的支援を受けて再生計画が始動した。現在は「リスク管理の徹底や社員の意識改革で一定の成果が出ており、収益構造はかなり改善しました」と太田氏は言う。
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